
2006年4月、東北福祉大学に新しく「子ども科学部」が誕生しました。各学部共通のキーワードはもちろん「福祉」です。福祉は「幸せ」と同義ですから、子ども科学部の目標は、「子どもの幸せの実現を目指す人材育成」です。また「子ども科学」とは、「子どもの健全な育ちを実現するために、関連するいくつかの学問を統合した領域」と言えるでしょう。そしてここでの「子ども」とは、主に生まれてから小学生までを想定しています。
「子ども科学」の基本には「発達」と「教育」の2つの柱があります。生まれたばかりの子どもは、1才前後で歩けるようになり、3才までには日常会話に必要な言語能力をほぼ身につけます。この変化を「発達」と呼びますが、発達は周囲からの働きかけ=教育がなければ実現しません。健全な発達のためには、発達の過程を理解すると共に、過程で、幼稚園や保育所で、小学校で、どのような教育が必要かということを考えなくてはならないのです。
また、子どもは大人の手で育まれる存在ですから、関わる大人のあり方が大きな影響力を持っています。そこで、そのあるべき姿を考え、その役割をしっかりと担える人材を育てることも、子ども科学部の使命だと考えています。子どもに大きな愛情を持ち、子どもから好きになってもらえる人間、子どもの気持ちになって相手を楽しませることのできる、温かみと幅のある人間を育てたいと思っています。
子ども科学部には、教員と学生が一緒になって土台作りをしていくんだ、という喜びと活気が満ちあふれています。身につけなくてはならない知識や理論は、4年間で教授陣が自信を持って指導しますので、むしろ、子どもに関する事柄に積極的に取り組もうという「熱意」ある学生の入学を期待しています。
子ども科学部のモットーはsound mind, sound bodyです。健全な精神と健全な身体の統合こそが、私たちの教育の目指すところであり、私たちの学部で育った人材がそれぞれの仕事において目指してほしい目標です。「子どもを育てる」には相手を尊重する心が必要です。そしてその出発点は自分を尊重することにあるのです。4年間の学生生活で、自分を見つけ、自分を育て、自分を信頼するように成長し、大きくはばたいて子どもの幸せを実現してください。洋々たる前途が諸君を待っています。