

社会教育とは、「学校教育以外の場での教育」を指します。身近な例として公民館、図書館、体育館、児童館、美術館、博物館などが社会教育施設にあたります。
高齢化社会を迎えた今、学校教育だけでなく、これら社会教育の場での「生涯学習」が盛んに行われるようになりました。また地域をあげての「教育力の向上」や「伝統文化の継承」などにも高い関心が集まっています。
本学科では社会教育コースと学校教育コースの2つのコースを設け、地域社会において人々の知的好奇心に応え、生きがいのある豊かな暮らしに貢献する専門家を養成しています。
本学科は福祉の大学におかれた教育系の学科で、昭和46年に設立されました。当時としてはとても珍しい学科だったと思います。その頃はまだ生涯教育のニーズがそれほど高まっていない時代でしたし、「福祉」といえばハンディを抱えている人の援助と考えるのが一般的でした。ですから“全ての人の幸福に貢献する”という、広い福祉の観点で「教育」をとらえ、学科を設けてやってきたということは、やはり先見性があったということでしょう。
さて社会教育学科では、科目の選択の仕方によって2つのコースを設けています。学校教育コースは、中学校/高等学校の社会か関連の教諭免許と、さらに必要な科目を履修すれば、特別支援学校教諭の免許が取得できます。学生の多くは、特別支援学校教諭の免許も取っていますね。教員を目指す皆さんには、ぜひ幅広い教養と人間理解の力を身につけていただきたいものです。
社会教育コースでは、公務員などになって地域の社会教育の担い手となる人材を育成します。文化、スポーツ、教育などの専門的な知識と、これまでに蓄積されてきた文化をさらに発展させていく応用力を養って、卒業後はより良い地域社会の実現に貢献してほしいと思います。
他にも学芸員の資格取得を目指す学生には、学内の「芹沢銈介美術工芸館」での実習や、民俗学や考古学専門の教師陣による実地指導も行われます。
本学科では、人間が持っている精神文化の精髄に触れるチャンスが多く、積極的に学ぶことで人文社会学への広い視野が持てるでしょう。
この学科で学ぶにあたっては、貪欲な知的探究心を持ち、広くいろいろなことを見たり聞いたりして、たくさんのことを吸収してほしいと思います。そうすることで自分を高めることができますし、他者を理解する度量や柔軟性が身につくんです。
この頃の学生を見ていると、狭い世界に閉じこもりがちだと感じることがあります。つきあうのも自分と同学年の仲間だけで消極的ですね。せっかくキャンパスには大勢の人が集まっているのですから、もっと先輩や後輩に接して、自分とは違う意見に触れてほしいと思います。そうして初めて「自分は何者なのか」「どんな道に進んだらいいのか」がわかっていくんですよ。
教育や福祉は人と関わる仕事ですし、グローバル化が進んで「あなたは何者か」を常に問われる時代になりました。大学時代に自分のバックボーンやアイデンティティを確立させることが大切です。