設立の趣旨
 20世紀は知性優位の百年間でした。物質文明と科学技術の驚異的発展は人びとの生活を豊かにしました。しかし、物質的豊かさと引き換えに、人びとの生きる喜びは減衰の一途をたどりました。そして今、知性と感性の調和がなければ、文明が人びとに生きる喜びをもたらすことは至難であるとの認識に至りました。
 まさに、21世紀の課題は、「知性と感性の調和」です。このような視点から生まれる福祉の新しい理論と実践の創出こそが感性福祉の目指すところです。
 感性福祉研究所の設立の背景には、知性優位の文明に流されて衰えてきた過去の反省があります。21世紀の課題「知性と感性の調和」の視点に立ち、今一度、人間の感性を呼び覚まし、豊かな福祉社会を築こうという願いが込められた我が国初の研究機関になります。国内外の大学や研究者の協力で進められ、その成果が世界に向けて発信されています。

研究プロジェクトの課題  
 当研究所は、設立以来、文部科学省の「学術フロンティア推進事業」の助成を得ており、研究の推進にあたっては、本学以外の研究機関からも多くの研究者が加わっています。
 第T期(1998-2003)は、「生命科学を基礎とする感性と環境の相互作用に関する学際的研究」、第U期(2004-2009)は、「五感を介する刺激測定に基づく健康向上のための人間環境システムの構築」を研究課題としています。
 第T期、第U期を通じ、研究課題は、今日の福祉領域で比重を増してきているヘルス・ケアーの問題に焦点を当てており、予防福祉や感性福祉という視点からのアプローチである点で特徴をもっています。第T期から第U期にかけては、基礎的研究から応用・開発研究に重点が移行しています。


第T期学術フロンティア推進事業における学外分担研究員に係る研究費詐取事件に関する対応について
 このたび本学感性福祉研究所の学外分担研究員が、研究費を詐取した容疑で京都地方検察庁に逮捕起訴されたとの報道がありました。皆様には多大のご心配をおかけしておりますことを心よりお詫び申し上げます。現在、事実関係の解明と問題の所在の検証を行っており、その結果をふまえて今後の再発防止に万全を期す所存です。

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