大学院 総合福祉学研究科 福祉心理学専攻の教育方針

教育研究上の目的

本専攻は、「臨床心理学分野」から構成されています。臨床心理学分野は、臨床心理学の研究と実践を行う人材の育成をめざしています。臨床心理学の専門知識を有し、心理的な困難や苦痛を抱えている人を対象に心理アセスメントや心理面接等を用いてこころの回復を援助する実践家の養成を目的としています。
(公)日本臨床心理士資格認定協会より「Ⅰ種指定校」の認可を受けています。2018年度より、公認心理師の受験資格を取得するためのカリキュラムを設置しました。

教育目標

本専攻は、本学の建学の精神である「行学一如」を基盤とし、心理学に関する高度な知識と技術を学び、個人から社会の広義の福祉に幅広い心理学的知見を持ち、心理的援助・実践ができる人材育成をめざしています。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

求める学生像

  • 一人ひとりの人権や尊厳を重んずる人間理解を基に福祉心理学専攻の専門領域に強い関心を持ち、これらの領域において研究、実践を行う明確な意志を持っている人。
  • 心理学の専門的知識・技法を偏りなく幅広く修得する意欲のある人。
  • 合理的、論理的な思考力、判断力、表現力等の能力のある人。
  • 主体性を持ちながら多様な人々と協働して研究と実践ができる人。

入学前に培うことを求める力

  1. 研究と実践を進めるために必要な知識・技法と論理的思考、判断力を培うことを求めます。
  2. 合理的、論理的思考力、判断力そして表現力などを培うことを求めます。
  3. 人間関係において主体性を持ちながら他者を尊重し、共感性を持って接し、協働できる力を培うことを求めます。

評価方法

上記の人材を選抜するために複数の入試制度を設けています。
すべての入試において志願理由書と研究計画書等の書類の提出を求め、上記「入学前に培うことを求める力」の項目1.~2.を評価します。
すべての入試において口述試験を行い、上記「入学前に培うことを求める力」の項目3.を評価します。
一般選抜および特別選抜推薦(学内)では、筆記試験を行います。社会人選抜では、小論文を行います。筆記試験または小論文により上記「入学前に培うことを求める力」の項目1.を評価します。

入学前に学習することを期待される内容

  1. 心理学に関するそれぞれの研究対象領域の基礎的知識と今後の研究を進めていく上で必要な心理学研究法、心理学統計法を学修しておくことを期待します。
  2. 学際的な知識の修得のために必要な基礎的英語能力を学修しておくことを期待しています。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

教育課程編成

現代社会が複雑化していく中で、個人が自由で円滑な日常生活を送ることが難しくなっており、社会・労働環境もストレスフルな状況に陥る傾向にあります。このような現実に心理学的見地から介入できる専門家を養成すべく、福祉心理学専攻は、臨床心理学分野を設定しています。

臨床心理学分野は、人間が置かれている心理的状況や環境に応じて、心理学的アプローチを図るための科目編成をしています。具体的には、心的苦痛が長期化かつ深刻化し日常生活を円滑に過ごしにくい人や、機能低下・不全の状態にある組織を主な対象として、その人の独自な心的世界やその組織特有の構成・機能のアセスメントを行い、こころの回復のための心理療法やコンサルテーションを行う専門家を養成していく科目を編成しています。

なお、臨床心理学分野は臨床心理士養成と公認心理師養成のために必要な科目を編成しています。

学修方法・学修過程

  • 講義科目  問題解決型学習(PBL)、役割体験学習、課題学習が中心
問題解決型学習(PBL)、役割体験学習、課題学習を行います。院生同士のディスカッション、教員と院生とのディスカッションを行い、学習目的の達成と内容の理解を深めます。

  • 演習科目  ディスカッションによる課題の理解
課題に沿って文献などを通じて調べてまとめ、プレゼンテーションし、院生間、院生と教員間でディスカッションをし、レポートを作成して課題の理解を深めていきます。
  • 実習科目  学内の附属施設・関連施設と学外の協力機関での実習とケース・カンファレンス
一般市民に開かれた施設である学内の臨床心理相談室、大学附属病院のせんだんホスピタル、関連施設のせんだんの丘および学外の多岐にわたる実習協力機関で行われます。倫理を含めた実習前指導のほか、実習後は実習に関するケース・カンファレンスを通じた指導を行い、院生の共通理解を深めます。
  • 研究指導の内容や方法  教員2名による綿密な個別指導と発表会等による集団指導
実証的、論理的な研究を進めるため、院生1名につき指導教員、副指導教員を定め、テーマの選定や実証方法・分析方法の選択、論文構成や内容などに関して、綿密な指導を行っています。また、中間発表会・報告会などにより集団指導を行っています。
  • 研究倫理教育  eラーニングと実習・調査・修論を通じた研究倫理の修得
日本学術振興会の「研究倫理eラーニングコース」などにより研究倫理の基本を学修します。そのうえで、実習などでのレポート作成に関しての守秘義務や個人情報の保護などの重要性を指導しています。レポート、修士論文などに関しては、引用文献・参考文献の明示を行い、剽窃のないように作成することを指導しています。調査に関しては、個人情報の保護、個人を特定できないこと、調査を拒否できる権利があることなどを被験者に理解しやすく説明し、インフォームド・コンセントを得る能力を高めるように指導しています。
  • キャリア支援  職業倫理教育・学会や研修会への参加
内・外の機関などで実習・調査を行う場合、事前に日本臨床心理士会の倫理綱領に基づく倫理や各機関の職務規程に関するガイダンスを行っています。修了後も外部実習・調査についてのレポート作成と報告などに際して守秘義務と個人情報保護に留意することの指導も行っています。各種学会への入会と参加を極力勧めています。臨床心理学分野では、日本心理臨床学会の全員の入会、研修会へ参加、発表を勧めています。

学修成果の評価の在り方

教員と学生自身によって評価されます。
教員による評価では、受け身の学修でなく、自らレポート課題、研究課題、実習課題を設定し、主体的に課題解決に取り組むことを求めています。課題選択のレベル、成果までの過程の分析や結果について、合理的、実証的にまとめているかを重視しています。課題のレポートのまとめ方、プレゼンテーション能力、ディスカッション能力、修了課題のレポート等から総合的に評価をします。
学生による評価は、本学独自の学修ポートフォリオによって学びの過程と学位授与の方針の達成度を可視化して確認します。

ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位の授与に関する方針)

学生が身に付けるべき資質・能力の目標

  1. 心理学諸領域の専門的知識・技能の修得
    臨床心理学を含む心理学全般の基礎的素養と専門的知識、技法、姿勢・態度、倫理を修得している。
  2. 心理学的研究能力の修得
    心理学に関する研究課題を自ら設定し、専門的知識や技法を用いて、心理学研究法の方法を使い、研究倫理を踏まえて、研究をすることができる。
  3. 多角的視点を持った実践
    社会の変化(多文化や多様性の共生社会を含む)に伴う要請や各種職域の要請に対応できるよう多次元に渡る広い視点から実践することができる。
  4. 知識・実践・研究の融合
    心理学の専門的知識、心理的実践活動、そして心理学研究の3領域を互換的に総合することができる。
  5. 多面的な支援活動
    心理アセスメントと心理療法を行い、こころの問題への援助、こころの健康の援助、家族関係の援助、福祉の援助、発達の援助、矯正の援助、臨床的地域援助、災害・被害への援助、心理的・社会的適応の支援(チームアプローチ、多職種連携、地域連携などを含む)などのいずれかを実践できる。

学位授与の要件

本専攻の教育目標を理解し、臨床心理学分野は必修科目を含む39単位以上を取得すること。

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