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「当館石碑」(文字意匠:柚木沙弥郎)




「週刊朝日」54巻52号表紙
(1949年12月25日号)

 当館の玄関横に設置されている石碑の型染文字は、柚木沙弥郎さんのデザインです。柚木さんはこれまで当館の講演会に2度来てくださいました。最初は2004年5月8日、「芹沢銈介を継承する人々」展の時、2回目は2007年5月26日で、「芹沢銈介の型紙」展でした。師・芹沢銈介の思い出を話してくださいましたが、ユーモアを交えながらの独特の語り口はとても魅力的でした。

 90歳を過ぎて「作ることは生きること」と語る柚木さんは、型染だけでなく、水彩、リトグラフ、リノカット、コラージュ、カーボランダムと、さまざまな表現の変化を楽しんでモノ作りを続けています。硝子絵や羽子板、うちわ、扇子、人形、絵本原画、本の装幀、ポスター、包装紙、クッキーの箱まで仕事は広がっています。

 最近「身辺雑話」という楽しい展覧会*が開かれました。柚木さんのそばにあって楽しませてくれた品々を小さな絵にしたノスタルジーあふれる催しでした。「絵を見る人に思い出を伝えておきたい」と、絵には柚木さんの言葉が添えられていました。その中にメキシコ製の赤い小箱を描いた「聖夜」という作品がありました。箱の扉は開いていてイエスキリストを囲んで牛や馬や人物が描かれています。携帯できるお守りだそうですが、柚木さんはこの赤い箱をとても気に入っていたようです。そして絵には「倉敷に住んでいたぼくは駅の売店に聖夜のイエスが降誕するシーンをかいた芹沢銈介先生の週刊朝日の表紙を見つけた。まだ先生に会ったこともなく、その時の歓びとトキメキは生涯忘れられない」とありました。すぐに65年前の『週刊朝日』の表紙を思い浮かべ、銈介と柚木さんの長く深いきずなを感じました。

*「柚木沙弥郎展-身辺雑話-」(2014年4/21~5/4) CRAFT SPACE わ

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