特別展示「東日本大震災と鉄道 掲示板」

開催趣旨

このたびの東日本大震災により、被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申しあげますとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に謹んでお悔やみ申しあげます。一日も早い復興を心よりお祈り申しあげます。

東北福祉大学・鉄道交流ステーションでは、大震災による影響に伴い、展覧会の実施を見合わせておりましたが、緊急企画として以下の内容で展示室を公開しました。

特別展示「東日本大震災と鉄道 掲示板」

第1部 5月10日(火)〜7月9日(土)
第2部 7月14日(木)〜8月6日(土)
午前10:00〜午後4時 日曜・月曜・祝日休館
入場無料

震災は、東北各地の鉄道にも甚大な被害を与えました。路盤が流された線路や、駅舎が消え連絡橋だけが残ったホーム、九の字に曲がって押し倒された電車、貨車がすべて流され線路に1台だけ残った機関車…などをテレビや新聞の報道が伝えました。また、被災した各地に、不足していたガソリン・灯油などの燃料を、臨時の貨物列車が力強く届けてくれた場面も、感激とともに私たちの記憶に残りました。

急ピッチで復旧が進められている鉄道。連休直前に達成できた東北新幹線の全線開通は、そのスピードで日本の鉄道技術の威信を世界に示しました。しかし、その一方、特に津波被害が大きかった路線においては復旧ではなく廃止が懸念され、存続自体を危ぶむ声もあり、さらに原発の被害が収束されないままの常磐線では点検作業も見送られたままという状況にあります。

私たちは、鉄道を一旦失い、取り戻し、あるいは取り戻せないままという経験を通して、鉄道が生活を下支えしてくれるその安心感や鉄道輸送の逞しさ、底力を痛感しました。

【第1部】

この展覧会では、震災の翌日から新聞が伝えた「鉄道」をめぐる報道を、中央紙、地方紙、業界紙を横断的に集めて、時系列に掲示しました。また、JR貨物東北支社様からご提供いただいた資料、さらに鉄道各社から日々発信されるプレスリリース等の情報をも含めて構成。被災から復旧へと変化していく鉄道とそれを取り巻く状況を確認していただきながら、今後私たちが取り組むべき復興のまちづくりにおいて、鉄道にどんな役目を期待し、どう活かしていくべきなのかということを考えていくための、材料としていただきました。

さらに、展示室ではNゲージ鉄道模型を通常通り運行しました。

新しい車輌として、E5系はやぶさ号を走行いたします。開業から1週間で、震災のためあえなく運休となってしまった「はやぶさ号」も、全線復旧により再び運行されるようになりましたが、鉄道交流ステーションでもE5系は快調な走りを見せました。

【第2部】

第2部では、第一部の内容を縮小整理し、かつ、震災後四ヶ月目の時期の鉄道を取り巻く情報を整理して掲示しました。
各地で大きな被害を受けた鉄道の復旧が進みましたが、しかし、路盤ごと流された線区では、いまだ復旧のめどすら立っていないところもありました。5月以降に報道された復興に向けた自治体や鉄道会社の取り組み、鉄道に人びとの足を取り戻すための動き、貨物鉄道の復興に向けた動き、そして、どんな課題が立ち現れているのかを、報道記事や取材を通して得た情報を整理・追加して紹介しました。