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VOL.39 NOVEMBER 2006

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[卒業者からのメッセージ]
「4年と半年の学生時代」を振り返って

社会福祉学科 K.S.

 私は,若い頃京都の大学に進学しましたが,目的意識の不明瞭から中途退学してしまいました。それから20年以上経ち,45歳になったとき障害と難病で寝たきりになってしまった妻に,ノーマルな生活を送らせたいと思っていたとき,当大学に通信課程が新設され入学募集の案内を知り,社会福祉学科へ入学の決意をしました。
 あれから4年と半年が経ち,この9月末日に卒業することができましたが,昨年4月,妻は亡くなり卒業証書を見せることができず,また,約束も果たせなかったことが残念です。
 4年と半年という学生時代は,私には人生のかけがえのない出来事になり,将来やるべきことへの指針を教えられた時間でもあります。入学のきっかけである妻のことは,果たすことができなくなりましたが,今は,地域福祉に大学で学んだことを実践することが私の課題となりました。
 このように,若い頃の自分は,ただ単に大学に入ればなんとかなると軽い思いで入学し挫折してしまったのですが,この年齢に達して妻のために仕事と介護,自分の生活をしながら勉強を続けられたのは,目標をしっかり持つことこそ重要なことであると思っています。
 現在,私は市の策定する障害者福祉計画の策定協議会委員に選任され,活動し始めています。これは,今年4月に制定した「障害者自立支援法」にあわせて,市町村が障害者計画の策定を義務付けられ,わが市もこの9月より策定の協議会を立ち上げることに委員の募集があり,応募したところ選任されたのです。
 これには,阿部一彦先生からの教えの言葉「社会福祉の専門職は,常に問い続け,学び続け,自分自身のかかわりを振り返りながら,技術力などを高めていくもの」を実践したいと思ったからです。
 最後に,先生方,職員の方々,大変お世話になりました。40歳代最後にして人生の目標を教えていただきありがとうございました。そして,在学生のみなさん,目標をしっかりと持って学び続けてください。

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