展覧会・イベント

芹沢銈介コレクション インド・インドネシアの染織

2010年4月7日(水)~6月30日(水)

今回の展覧会は芹沢銈介コレクションの中から、インドおよびインドネシアの染織品を取り上げます。インドは文明発祥の古い歴史を持ち、 長いあいだ陸路と海路を通じて他国の影響を強く受けてきた国です。さまざまな自然環境や人種、宗教や制度など複雑に絡み合うなかで染織も早くに発達しました。 インドの多種多様な染織技術はまた、遠い国々へも影響を与えており、世界の染織の源流をなすと言っても過言ではないでしょう。 なかでも「更紗」は今も多くの人を魅了してやまない伝統染織の代表です。芹沢銈介は「古渡り」と呼ばれるものも含め、たくさんの更紗を集めました。その他に、伝統的な民族衣裳サリー、 木綿、絹、毛による織物、刺繍、ミラーワーク、絞り、絣などほぼすべての技法を網羅するほどの収集ぶりです。

 インドネシアは世界最大の群島国家で、数百という島々から成り立っています。これらの島々は、古くからヒンズーやイスラムなどの大陸文化が浸透しており、 さらに16世紀以後の西欧の植民地時代を経たことで独特の文化がかたちづくられてきました。また、海を隔てた地理的条件から、島々の外来文化の浸透度には差異があり、 染織品はそれらを反映するように異色ある様相を呈しています。インドネシアの代表的な絣(イカット)をはじめ、ジャワ島のろうけつ染(バティック)、バリ島の経緯絣(グリンシン) など独特の染織品を生んでいます。

 この展覧会では、約120点の染織品で構成します。深い伝統に根ざしたインドの染織と外来の影響を受けつつも独自性をもつインドネシアの染織をお楽しみ下さい。

出品リスト●インドの染織 ・更紗 ・サリー ・ターバン
●インドネシアの染織 ・イカット(絣) ・バティック(ろうけつ染)
など 約120点を展示
併設展示・芹沢銈介の作品
・宮城県のやきもの 堤焼・切込焼
・明治・大正のガラス器
催しもの講演会「インド 大地の布」 【要予約】
講師:岩立広子氏(岩立フォークテキスタイル・ミュージアム 館長)
6/5(土)13:30~15:00 場所:当館5Fロビー
定員70名 (4/7~電話または1Fカウンターにて予約開始)
当日の入館券が必要です

型絵染講習会 【要予約】
講師:土手武彦氏・土手千鶴子氏(土手染色工房)
5/22(土)10:00~15:30 場所:東北福祉大学
定員25名 要予約 (5/6~電話にて予約開始)
材料費2500円がかかります

ギャラリートーク :当館学芸員
4/24(土)・5/15(土)・6/26(土)各13:30~
自由参加・当日の入館券が必要です

ワークショップ :「木版で更紗風のハンカチを作ろう」
11:00~15:00 開催日:会期中の毎週木・土・日
体験時間は20分程度 材料費300円かかります
休館日会期中無休