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VOL.24 DECEMBER 2004

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新聞報道から

 以下2点,いずれも正式決定ではありませんが,目についたので紹介します。

■「痴呆」から「認知症」へ呼び名を変更?

 「痴呆」という呼び方には「何もわからなくなってしまう」というマイナスのイメージがつきまとうため,厚生労働省の「痴呆に替わる用語に関する検討会」で呼び方の変更を議論しています。検討会では,替わりの呼び名を「認知症」とする方向で検討を進めているそうです。正式決定になれば,介護保険法など関連法規でも呼び名を変えていくことになります(朝日新聞 2004年11月20日付朝刊)。これまでにも,

(旧)精神分裂病 (新)統合失調症
(旧)精神薄弱・精神遅滞 (新)知的障害

などの呼称変更がありました。また,最近は「障害」の「害」の字を嫌って,「障がい」と表記することも増え,福島県では行政でも使用しているようです。

■「特殊教育」から「特別支援教育」へ

 障害のある子どもへの教育について「特殊教育」から「特別支援教育」へと名称および理念の変更が進められています。文部科学省の「中央教育審議会・特別支援教育特別委員会」では,「特別支援教育」の学校制度についても中間報告を提出したそうです。そこでの議論は,下記の通りです。

(現)盲・聾・養護学校 特別支援学校(仮称・案 特定の障害に対応する特別支援学校については,引き続き「盲学校」「聾学校」または「養護学校」と称することができるようにすることを含めて検討)
(現)特殊学級 特別支援学級(仮称・案)

 そして,「学習障害」(LD),「注意欠陥・多動性障害」(ADHD),高機能自閉症などの子どもも「特別支援教育」の対象とすることも検討されているようです(朝日新聞 2004年11月27日付朝刊 文部科学省審議会報告書 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/016/04111701/001.htm

 単に「呼び名が変わる」というだけでなく,その背後にある考え方の変化やそのことの是非について論じるとレポートの題材になりますね。役所の言うことがすべて正しいとは限りませんが,新しい価値観を取り込んでいこうとする政策もどんどん出しています。決まれば私たちの学習にも生活にも影響します。今後の動向に注目が必要です。

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