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VOL.24 DECEMBER 2004

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選ばれし者

 仙台のプロ野球団が「東北楽天ゴールデンイーグルス」に決まり,仙台市はもちろん東北地方全体が期待せずにはいられない毎日が続いています。いよいよホーム球場となる宮城球場の解体作業が始まり,球場を通るたびに工事の音が聞こえ,少しずつ実感が湧いてきている今日この頃です。
 さて,ここからは前回に引き続き今回も福祉大出身のプロ野球選手を紹介したいと思います。

●和田 一浩選手
(県立岐阜商業—東北福祉大—神戸製鋼—西武ライオンズ)
 今や西武ライオンズはもちろん,日本プロ野球界の顔といっていいほどの活躍をしている和田選手は,西武ライオンズの日本一に大きく貢献しました。また今年の夏には行われたアテネオリンピックの代表に選出されるなど,幅広く活躍しました。が,それ以上に選ばれし者と呼ぶにふさわしいと感じた人だったのではないでしょうか。
 上記のとおり日本一になった西武ですが,日本一への挑戦権を勝ち取るまでには,皆様もご承知の通りいくつもの大きな壁がありました。ご承知のとおり,今年からパ・リーグはペナントレースの終了後のプレーオフを制することで初めて日本一に挑戦できる制度ができたためです。
 プレーオフ第1戦,「西武ライオンズ」対「北海道日本ハム」はお互いに一歩も譲らない息の詰まるような攻防の末,和田選手の放ったサヨナラホームランで歴史に残る名勝負の勝敗が決まりました。
 負けたら次がないという状況で,結果を残せる人間はどれくらいいるでしょうか。人間はやらなければいけないと思ったときほど,緊張やプレッシャーに押し潰されそうになるのが普通でしょう。しかし,和田選手は選ばれし者として,それを上回る集中力と揺るぎない自信があったように思えます。自分ができる最大限の力を発揮した和田選手の姿は,社会福祉における「自立」と結びつくような気がしました。
 最高の舞台に立つことを許された選ばれし者は,これからも私たちに大きな力を与えてくれることでしょう。

(Nissy)

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