2018/10/03 地域共創推進室

七ヶ宿町で「稲刈り」実習

第5回「地域と自然の共創を学ぶ」実習および講義が9月29日に七ヶ宿町で行われ、「地域共創実学教育」の履修生と関川伸哉ゼミの学生51名が参加しました。

5月26日に田植えをした横川学習田では、6月の除草機による除草、7月の「手抜き」による草取りを経て、ようやく稲刈りを迎えることができました。七ヶ宿横川学習田での作付け品種は2014~2016年まではひとめぼれ。2017年からは「まなむすめ」を生産しています。

今年の夏は記録的な暑さが続きました。米の生育において、特に低温に弱い時期とされる出穂前にあたる7月に高温が続いたことは、標高の高い横川地区(約410m)においては、朝晩の気温が反対に低く昼夜の気温差が大きかったことも相まって、これまで以上の食味と反収が期待されます。 

今後は七ヶ宿で乾燥、脱穀、籾摺りをしてできた玄米を大学に運んで精米実習と試食会を行う予定です。

参加学生の感想

今回は今年度最後の七ヶ宿の活動であり、貴重な時間と活動だった。事前課題として、参加学生とも、七ヶ宿の方ともコミュニケーションを図りながら協働をするということを挙げた。実施結果として、稲を藁で縛る作業の際の疑問点を七ヶ宿の方に積極的に質問し、正しい作業に導いた。グループに分かれての作業であったが、グループ内はもちろん、他のグループとの協働を心掛け、目標を踏まえた活動ができたかなと思う。しかし、なかなか難しい作業であったのか、田んぼ全体を見渡した時、作業が終了した範囲の狭さに今回の作業の流れに対して課題が残ってしまったかなと感じてしまった。

今回まで5回の七ヶ宿での活動を通し自分が学んだこと・考えたことは、実際に現場に出て実践することの大切さと楽しさであった。自分は今まであまりフィールドワークを行ったことがなかった。興味があることとは違い、機会がないと挑戦できないようなことがたくさんある中で、今回田んぼの作業をほんの一部ではあるけれど経験できたことがとても自分にとって大切で、大学生活の中での一つの大きな学び・思い出になった。調べたり聞いたりするだけではやはり感じることが少ないということを実感した。また、表面上のことだけでなく、さまざまな過程を考えながら、また思い浮かべながら作業に反映させるということがあった。例えば、ほんの一部であった活動を農家の方は毎日行い、何倍もの広さの田んぼの管理・作業を行っている。実際にやってみないとほとんど感じられることがない感情や苦労を実感し、それを仕事にしている人がいるということや日々の食という当たり前に感じていたことへ対しての感謝の気持ちを改めて持つことができた。

また、フィールドワークは社会を知る一つの方法であると考える。当たり前に持たなければいけない感情に気が付かされたこと、社会で重要とされる異なる年代の人と活動を共にし、コミュニケーション力を高めること、他分野からの学びを重視できることなど、普段の座学を通してはできないことを今回は経験できた。大学で主に学んでいる福祉を、多方面から見るということの一つになった。アルバイトをしている学生は多いと思うが、社会を見るということから考えてみると、アルバイトは見える範囲が狭いのだなということを感じた。福祉は実践を行う学問、またそれが重要な学問だと思っている。どんな方向からでも実践を含めた学びを取り入れ、関わった作業や人々のことをより具体的に深く知り、考え、理解を深めることをこれからはしていきたいと思う。新しい人や場所など慣れない環境に入っていく際に、積極的にコミュニケーションを取ろうと努力しているつもりだが、自ら見える範囲を狭めているのかもしれないと思うことも少なくはない。そのような面でも今回のような関わりの少ない学生との協働ややったことのない作業を通して、自分の発見にもつながった。また、今回は七ヶ宿という地域に関わることができたことで、限界集落という言葉を耳にしたけれど、七ヶ宿の強みや魅力をたくさん感じられた。

七ヶ宿でのフィールドワークは一旦区切りを迎えたけれど、今後も積極的にさまざまなことに挑戦し社会を見る目を常に持ちたい。自分の強みや弱みの発見をできる時間でもあると思うので、そのようなことも心がけていこうと思う。地域の人々やその環境に関わり、地域貢献に少しでもなるのならそれはとても嬉しいことだ。また、大学生だからこそできることである。4年間で福祉にも考えられる実践と学問の中で、普段の学びに加えて実感すること、経験を積んでおくことは自分にとって大きなものになる。また、そのような活動を通し濃い大学生活にしていきたい。今後はまず、地元での取り組みなど七ヶ宿での経験とはまた違った経験をすると思うが、地域について考える・人々を知り理解を深める・地域貢献・発展など根本は変わらないと思う。また一つ他分野からの学びとして努めていきたい。

田んぼ作業・講話・見学・昼食など、楽しくまた、貴重な学びの場を提供してくださった七ヶ宿の皆様に感謝したい。(社会福祉学科2年・女性)
 

 
今回が七ヶ宿実習最終回ということで、いつも以上に現地のスタッフの人と会話をして実習に臨んだ。この5回にわたる実習では機械などを使わずに全部手作業で行った。そして、今回の稲刈りを手作業でやるとゼミ生など大勢で取り掛かっても、2,3時間の間に田んぼの4分の1程度しか進まなかった。自分は稲を束ねる藁を“しごく”作業を別な場所でやっていたため、1時間以上経って時間の経過が早いと感じるとともに、予想よりもあまり進んでいなかった田んぼの状態を見て稲を刈るだけでも時間がかかるのかと驚いた。今は機械が主流で効率も手作業と比べると格段に上がっている。それなのに手作業で稲刈りを行うことが不思議に思い、手作業であることの良さは何かと聞いた。そしたら、稲を刈ってからの乾燥がだいぶ異なり、コンバインなどの機械で作業を行うと乾燥機を使い短時間で乾燥を行うため、お米が割れやすかったり味がおいしくなくなったりなどするようで、消費者によっては手作業で刈ったお米でないと買わないといっている人もいるくらいだという。しかし、前述した通り、効率がかなり変わってくるため今では機械でほぼ行ってしまう。ほかにも、農作業を行う人が少なくなっていることや、農業人口の高齢化などの理由もあるだろう。今のような機会が普及される前は手作業が当たり前で、そのころの人にとっては、今の機械で刈ったお米の味と当時の味はだいぶ異なるのだろう。自分は手作業で作ったお米を食べ比べたことがそもそもないのでそんなに違うのなら一遍食べ比べをしてみたいと思った。

今回の体験を通じて思ったことは、手作業で何かを行うことの良さは、機械では作れない質のものが作れるということ以上に、人と人とのコミュニケーションの場が作れて人の温かさに触れあえるといことだ。この実習に際して、七ヶ宿の人々にお世話になった。稲栽培なんて自分は小学生のころに田植えを少しやったことがあるだけで、そのほかは初めての経験ばかりだった。おそらく今回実習に参加した人たちのほとんどが同じように初めての経験の人が多かっただろう。そこで、道具の使い方から作業方法まで一から七ヶ宿の方に教わった。その時も、一緒に作業をし、談笑をしながら「こうやるんだよ」と丁寧に教えてくれて初心者でもやりやすいように教え方を工夫してくださった。また、この実習では毎回婦人会の方々からお昼ご飯をふるまっていただいた。どれもとてもおいしい料理ばかりで、大学生になって一人暮らしをしていた自分にとってどんなに手料理が暖かいものかというのは身にしみて感じた。おいしさと温かさを感じたおかげで、振舞われた料理をおかわりしてもっと食べたいと思うほどだった。このように、農業には人と人とを繋げてくれる不思議な力があると思う。これを同じ時間で機械での作業だったとしたら、作業は楽で効率がよく、たくさんのお米を学生ながらに収穫できたのだろう。しかし、ここまでの達成感はきっと得られなかったと思うし、ここまでの人との触れ合いはきっとできなかっただろう。そう思うと、今のこの世の中でも手作業は捨てたもんじゃないなと思うし、今後も何かこのようなことを行う機会があればぜひともやってみたいと思う。

これまでゼミを通じて七ヶ宿で様々な経験をさせていただいた。来年には就活が控えていて今回の体験は面接の場で話題になると思うし、そうじゃなくても自然と共創する大切さや、現地に行って実際に何かをやることの重要性、人とのコミュニケーションの大切さなどこれから生きてくうえでも重要なことを学ぶことができた。ここで得た経験や知識などを今だけで終わらせないように、さらにいろいろな経験をして深めていきたい。また来年も関川ゼミに所属して七ヶ宿を訪れてみたいと思った。(社会福祉学科3年・男性)
 



今回は七ヶ宿での活動の締めくくりとして稲刈り作業を行なった。稲刈り用の鎌は非常に切れ味が良い物で怪我をする恐れがあるとのことで、今までの活動以上に緊張感を持った活動だったと感じる。稲刈り自体はコツさえ掴めば特に難しい作業ではなかったが、想像以上に体力を消費するものだった。作業開始から1時間半ほど経っても田んぼの半分程しか進めていなかった。現在はコンバインなどの稲刈り用の器具が存在するとはいえ、手作業で稲刈りを行なっていた時代を思うと自分の不甲斐なさを感じる。

稲刈り作業の方は七ヶ宿の方に教えていただいたとおり正しい手順でやることができたため、目標を達成できたと考える。その他に藁を使って刈り取った稲を纏める作業も行なった。その作業のやり方は近くの学生に聞きながら行なったため、グループ内で情報共有を行なうという目標も達成できた。しかし、私は細かい作業が苦手なためコツを掴めずに終わってしまい、その点は「しつこいと思われようが理解できるまで聞く」、「途中で諦めない」という形で今後の課題としていきたい。私は今年の七ヶ宿での活動は全て参加することができ、喜ばしく思う。一方で、我々は田植えや稲刈りなど一部の美味しいところだけをやっていたに過ぎず、その間の過程は七ヶ宿の方々にお任せしていた形であった。七ヶ宿の方々の細かな指導や影でのサポートがあってこそ成り立っていた活動であり、私自身は農業の大変さや楽しさ、大切さなど、知らなければならないことは山のようにあるはずである。

それでも、七ヶ宿の活動は消費するばかりの生活を送っている私に生産することの苦労や食の有難さについて考える機会を数多く私に与えてくれた。今までの活動を通して得ることのできた農家の方々への尊敬の念と感謝の気持ちを忘れずに生きていきたい。(社会福祉学科4年・男性)

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