2025/09/18 福祉行政学科

【出版情報】河嶋春菜准教授が編著者をつとめた書籍『プラットフォームと社会基盤』が公刊されました

福祉行政学科の河嶋春菜准教授が編著者をつとめた書籍『プラットフォームと社会基盤: How to Engage the Monsters』が出版されました。このたび、その英語版が無料で公開されました。

シリーズ「権力化するプラットフォーム権力と法」の第4巻である本書は、デジタル・プラットフォームの台頭を前に、健康、教育、労働というわたし達の生活を支える「社会基盤」をどのように法的に(再)構築すべきかを検討しています。デジタル・プラットフォームがこれまで社会基盤を支えてきた国家、医師や教師、職業団体や企業といった主体と大きく対立するという見方もできますが、むしろ、患者・子どもたち・労働者に新たな味方が登場し、彼らの健康・学修・労働の助けになってくれるというイメージも可能です。デジタル・プラットフォーム時代に、これらのアクターたちには何が求められるのでしょうか。

河嶋准教授は「インフォデミックに挑む医プロフェッション」と題する章で、新型コロナウイルス感染症の渦中にSNS上で誤情報や偽情報が「まん延」した「インフォデミック」を素材にして、誰もが自由にデジタル・プラットフォーム上で健康情報を発信できる時代にこそ、医プロフェッション(医療専門職)が果たすべき役割を提言しています。

本書の冒頭ではデジタル化によって医療、教育、労働のあり方が変わる現代社会に対して6つの提言が示されています。ぜひ手にとってみてください。

〈書籍情報〉
日本語版(出版社のWebサイトへ)

https://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766429817/

英語版(リポジトリへ)
https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/listitem.php?index_id=78895
 
磯部哲(編者代表), 河嶋春菜・柴田洋二郎・堀口悟郎・水林翔(編著)『プラットフォームと社会基盤:How to Engage the Monsters』(慶應義塾大学出版会・2024年)/Tetsu Isobe, Haluna Kawashima, Yojiro Shibata, Goro Horiguchi and Sho Mizubayashi, Platforms and Social Foundations: How to Engage the Monsters. KGRI, Tokyo, 2025.