2020/09/14 教育学科

教育コラム:学校の感染対策を考えよう「Meet発表会」ー「総合的な学習の時間の指導法B」の実践ー

初等教育専攻 佐藤郷美 准教授(道徳教育 家庭科教育)

オンライン授業でも「総合的な学習」として身に付けさせたいこと

今年度から担当することになった本講義、初等教育専攻以外の中等教育専攻、養護教教諭、福祉科対象ということで、このコロナ禍のオンライン授業において、どうしたら対面授業に近いより効果的な授業となるか、繰り返し再考が求められました。

総合的な学習の時間では、探究の課程における思考力・判断力、表現力等の深まりが求められています。「①課題の設定、②情報の収集、③情報の整理・分析、④まとめ・表現」こうした学習の過程を体験しながら育成していくことが重要です。

今回のオンライン授業においても探究課題の解決を通して、かつ、指導力の育成を目指したいと考えました。授業に関しては、まずパワーポイントで動画を作成し、聴覚障がいがある受講学生への配慮から「Vrew」という動画音声を自動で文字化するソフトを活用し、字幕を付けました。誤変換を含めた修正確認には時間を要しましたが、自身の講義内容の振り返り、また学生にとっても字幕があったことで理解に役立ったという感想が見られました。いつでもどこでも何度でも見られる動画配信とし、確認テストを組み合わせたことで、「自分のペースで進められた」「確認テストで理解を深めることができた」という感想が見られ、基礎的・基本的な知識の定着には有用でした。

課題:学校の感染対策を考えよう「Meet発表会」

<Meet発表会~学生発表「手を洗おう」>
学生が現場に出たときに総合的な学習の時間の各学校における探究課題を定める際にも
まずは単元構想をできる力が重要だと考えました。そこで実習前に知識としても身に付け、また実習でも役立つように「学校の感染対策を考えよう」という探究課題を設定し、以下の授業実践を行いました。
〇対象 77名
・「総合的な学習の時間の指導法B」月曜2限【養護教諭・福祉科】 54名
 ・「総合的な学習の時間の指導法B」月曜3限【中等教育専攻】 23名
〇教材
 ・学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル~「学校の新しい生活様式」~(2020.6.16 Ver2) 文部科学省
 ・新型コロナウイルス感染症に対する学校の感染対策 2020年5月24日 公立陶生病院 武藤義和
以上、2つを講義資料として活用しました。特に武藤義和氏のスライドは6月からの学校再開を前にした正に時宜を得た内容で大いに参考となりました。
〇実施概要

授業回

日 時

内 容

10

R2 713日(月)

「学校の感染対策を考える」単元構想の説明とその作成

(単元名、単元目標、単元の展開を含む)

11

R2 720()

「学校の感染対策」について考え、成果物を作成する

GoogleMeetで質問タイムを実施。イメージを持たせ、疑問に答える。

グループ・個人での作成は自由。

12

R2 727日(月)

Meet発表会の実施。各自Meetで画面共有して発表を行う。

発表は、パワーポイントを使っての感染予防を呼びかけるものや、手洗いのポスター、紙芝居、また養護教諭を目指す学生は「保健だより」など様々に工夫して作成したものが多く見られ、完成度も高く、学生同士お互いに刺激になりました。

オンライン授業を通した学生の学び(第15回授業の感想より) 

<Meet発表会~学生発表「3つの咳エチケット」>
〇総合的な学習の時間の指導方法について学ぶことができました。単元計画を作成し、学習指導要領で大切なことを知ることができました。また、感染対策についてプレゼンをしました。はじめてGoogleMeetを使ってプレゼンをしたので緊張しましたが、いい経験になりました。

〇単元構想を考え、実際に教育実習などで使える掲示物を作成できたことがよかったです。大変だと思うこともあったけれどやってみて楽しかったし、学校の先生はこんな風に、どうやったら私たちの学びを深められるか、興味や関心を持ってくれるか、主体的で探求的な学びにするにはどうしたらよいかを工夫して考えてくれていたことがわかってよかったです。

〇これまで、総合の学習を受ける側だった児童・生徒時代は単元計画の中にこんなにたくさんのことが盛り込まれていることを知らなかったので、講義を受けていて驚く場面が多かったです。実際に単元計画を作ってみても、思い悩むことも多くなかなか苦戦するところもありました。今まで私に総合の時間にご指導してくださっていた先生方も、このような単元計画を私たち生徒のことを考え作ってくれていたのだなと思うと、感謝と尊敬の気持ちでいっぱいになりました。総合の時間は、私自身もそうであったように児童生徒自身が大きく成長できる場面であり、学校で学ぶ教科の中でもとても重要なものであると感じました。将来、実際に学校現場に出たよきには、本講義で学んだ内容を活かして子ども達の成長を見守っていけるようになりたいと感じました。

〇最初のうちは単元構想を自分が作れるようになるとも思っていなかったし、総合の学習の授業は各学校で決めることが多くて大変だなと思っていました。ですが、授業を受けているうちに総合の授業は他の科目と繋がっていることや各学校で考えるからこそ生徒たちの興味に寄り添った学習が展開できるのだと、先生の説明を聞いて気づくことができました。私は発表などが苦手なのですが、今回は楽しかったし勉強になったなと思っています。

〇総合的な学習の時間の指導法Bを学んだことで、自分が総合の時間を過ごしていた時は気づきもしなかったが、様々なねらいが図られていたんだなと思った。また、自分が指導する立場になった時、授業内で単元構想や、実際に現場で使えるような資料を作成したことで、良い動機付けになったと感じている。特に、新型コロナウイルスに関する学習を総合の時間で扱うことは、新たな生活様式に慣れ、自らが予防のために積極的に行動できるようになるために大切な内容であると考える。改めて、総合的な学習の時間とは、現代の様々な課題を自ら考え、自分の生き方を考える手助けになる、大切な機会であることを知った。

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