2021/08/22 教育学科

【教育コラム】思考の整理録(ゼミの活動の紹介)

中等教育専攻 菅原敏彦准教授:教科教育学(算数・数学)

ゼミで大切にしていること

菅原ゼミでは、「よく遊ぶ人間」「よく勉強する人間」には、どんな特長があるのだろうかということを常に考えながら活動しています。例えば、次のような特長が考えられます。
第一に、人の気持ちが分かるということ。
第二に、物事(教員であれば教える教科)の「よさ」や「面白さ」が分かるということ。
第三に、謙虚であるということ。
第四に、素直であるということ。
第五に、じっくりと地道に考えて行動するということ。
第六に、よく本を読むということ。
・・・
「よく遊ぶ人間」「よく勉強する人間」をイメージし、算数・数学をはじめ、教育にかかわる著書を読んだり、学校現場の公開授業等に参加したりしながら、自らの思いや願い、そして「考えたこと」などをまとめてプレゼンテーションをしていきます。年度末には「思考の整理録」として、ゼミ論をまとめます。

ゼミ生の学び

ゼミ生が記したものを紹介します。
●酒田市立琢成小学校の授業を見たり、様々な校種の先生方の話を聞いたりして、改めて日頃からの教材研究の大切さと、授業における教師の人間性や人柄の表れ方、児童との対話の重要性を学ぶことができました。授業の根幹には児童と教師の対話があるということを久々にじっくりと授業を見て実感できたし、対話が活発な学級は雰囲気も良いと感じました。児童が毎日元気に登校して授業を楽しいと感じるためには、学級づくりや授業づくりの土台にやはり教師の人間性があると考えています。最近、教員採用試験が近づいてきて将来や勉強への焦りを感じることが多いですが、人間性の大切さを忘れないで大学生活を最後まで充実させたいと感じています。

●「世にも美しい数学入門」を読んでいて、美しいものやすばらしい発見を価値のあるものとして、時間はかかりながらも、互いに認め合っていることが数学の発展につながったのだろうと感じました。マイナスを認めなかったヨーロッパ人も、デカルトが数直線を書き、図式化・視覚化することで認めていったように、わかりやすい形に直して理解していきました。こういったある種の手間のようなものが、何においてもとても大事な作用をしていくのだと思います。

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