2021/05/14 保育士・幼稚園課程

教育実習(幼・小)の事前事後指導

5月14日(金)5限に行われた教育実習(幼・小)の事前事後指導は、先週の続きである「保育現場における安全・衛生管理の実際」と、「子ども同士のトラブルと保育者の援助について考える」の映像教材2本立てで、山﨑敦子先生より授業が行われました。

□本日視聴映像について□
今回の動画提供元:レイモンドこども園
         みのり認定こども園
〇保育現場における安全・衛生管理の実際(※前回の続き)
【場面3】避難訓練(2歳児)
【場面4】食事の準備(衛生管理)

〇子ども同士のトラブルと保育者の援助について考える
【場面1】クラス活動「フォークダンス」(5歳児)
【場面2】話し合い「ドッジボール」(5歳児)
本日の授業の流れは、映像を見て気付いた事をワークシートへ記入し、その後近くの学生同士で意見交換を行った後、山﨑先生に解説をして頂くという内容でした。
例として、以下、私自身がワークシートに記入した内容を紹介します。

〇保育現場における安全・衛生管理の実際(※前回の続き)
【場面3】地震を想定した避難訓練(2歳児が室内から園庭へ避難する様子の映像)
※避難訓練:東日本大震災で危機意識が高まり、子ども達を安全な場所に誘導できるように、日ごろから保育者が訓練していなければならないという危機管理体制が強くとられるようになっている。現在では、保育所の避難訓練は、消防法により月1回は行われなければならないと定められている。地震以外にも、火災、不審者対策、台風、津波などの避難訓練もある。

□ワークシート内容□
Step1回想:幼稚園、小学校の頃に経験した「避難訓練」について覚えていることを書き出してみましょう。
・上履きで外に出る
・押さない、話さない
〇机の下にもぐる
〇ハンカチで口を押える
〇「おはし」:おさない、はなさない、しゃべらない など
※・→私の考え、〇→友達の考え
 
Step2観察:訓練の様子を観察し、気付いた事を書き出してみましょう。
・戻らないように、前からだけではなく後ろや横からも誘導していく
・人数確認を行う
・保育者は、上靴や防災帽子を分担して持って行く など

Step3まとめ:避難訓練について学んだことを整理しましょう。
山﨑先生
→・避難訓練は全クラス一斉に行う
 ・揺れたらまずは身の安全のために頭を優先して机や椅子の下にもぐる
 ・窓ガラスや蛍光灯の下にはいかないように、安全な場所に子どもを集める
 ・揺れがおさまったら避難する
 ・未満児は音に怖がって泣いて突っ伏したり、固まってしまったりする子どももいるため、抱きかかえて避難することもある
 ・人数は毎朝、欠席を除いたクラス全員の人数を把握しておくこと など

【場面4】食事の準備(給食の場面の衛生管理についての映像)
ここでは、山﨑先生が映像を途中で止めながら、以下の通り重要な部分をお話してくださいました。
→・清潔にしたうえで配膳の準備をする
・汁物(熱いもの)は、子どもの届かない位置に置く
・アレルギーの子どもの給食は別で受け取りに行く
・アレルギーの子どもの給食などは専用トレーに配膳されるため、間違えないようにサランラップやお盆に名前が記載されている
・同じアレルギーでも子どもによって除去するものが異なる場合もある
・除去されているものを再度確認する
・アレルギー児は最初に食べ始める など

〇子ども同士の保育者の援助について考える
【場面1】クラス活動「フォークダンス」(5歳児が保育室で楽しくフォークダンスをしているが、途中2名の男児が「ぶつかってきた」、「ぶつかってない」と水掛け論になり、もめ始め、フォークダンスを一時中断し、保育者が対応する映像)

□ワークシートの内容□
Step1観察:子どもの姿をよく観察し記録しましょう。
・楽しそうにフォークダンスをしている
・子ども同士の距離が近く、ぶつかっている子どももいる
・途中嫌なことがあって、フォークダンスの輪から抜けて椅子に座って気持ちを落ち着かせている子どももいる など

Steo2援助:子どもたちへどのように援助をするか考えましょう。
・やった、やっていないの水掛け論になっているため、2人で話し合えるように場所を移動し、サブの保育者が1人つく。そこでお互いの言い分をよく聞き、必要なところは代弁してあげながら、自分たちで解決できるような声掛けをしてもらう

Step3対話:考えた援助について発表し合いましょう
〇全員での話し合いに持ち込み、その場で何があったのかを聞く。その後、何が嫌だったのかなど代弁してあげながら、どうすれば良かったかを全体と当事者の子ども達へ聞く。そして、最後に言われた改善点を全体に流し活動を再開する。
 
Step4確認:実際の保育者の援助を観察しましょう。
観察の記録
→今やっていたことを確認し、当事者以外の子ども達の気持ちを代弁して保育者が伝える。その後、この問題は、2人の問題か全員の問題かを皆に聞く。最終的には、①2人の問題だから、2人で話し合いをする、②2人がいなかったらフォークダンスはできないから、みんなでお話をする、③今までのことは忘れて、楽しくフォークダンスをするという3つの選択肢を当事者と全体に聞いていた。当事者の子達は、2人で話し合いをすることを選択し、その場を2人で離れ、サブの保育者の介入のもとで話し合いを始め、全体としてはフォークダンスを続行し、楽しんでいた。

【場面2】話し合い「ドッジボール」(5歳児の男児2名の話で、A君にボールを当てられたB君が面白くなくなり怒ってケンカへと発展し、保育者も含め、クラス全体で話し合いを行なっている映像)
観察の記録
→保育者が話し合いの進め役となり、全体に意見を求めたり、その意見を聞いて当事者に確認したりしながら話し合いを進めていった結果、当事者の子ども同士がお互いに謝ったことでこの問題が解決していたことが判明し、最後は円満に終わっている。

□山﨑先生まとめ□
最後の事例に関しては、2人のトラブルだけれども、ドッジボールという遊びは、これからも続けて遊んでいくものであることから、皆で話し合った方が同じようなことがもう一度起きたとき自分たちで解決したり、自分たちで気持ちを落ち着かせられたりするになるきっかけになるかもしれない、と全員での話を選んでいます。
つまり、その時の状況により、全員で話すか、当事者の子ども達だけで話していくか、判断していくことが大切です。

今週は、先週に引き続き、映像視聴を通しての授業でした。今回は対面授業で、直接顔を見合わせて話し合いをするのが久しぶりであったため、とても新鮮に感じられました。また、オンライン授業とは違って、タイミングのずれもないためレスポンスがよく、話し合いがいつもより弾んだのではないでしょうか。
今回映像学習で学んだことを、これからの実習で確認したり応用したりすることで、自分自身、臨機応変に対応できる保育者になれるように共に頑張りましょう!

記事担当:佐々木彩、島貫莉花子