2021/06/04 保育士・幼稚園課程

教育実習(幼・小)の事前事後指導

6月4日(金)5限の教育実習(幼・小)の事前事後指導では、「発達特別講義① 生理的機能、運動機能、原始反射」と題しまして、4年生の発達プロジェクトのメンバーにより講義が行われました。

発達特別講義は、保育者になる上で、必要だと考える発達に関する知識を確認し合うことを目的としており、特に子どもの発達の順序性の視点を意識した講義内容を4週連続で展開していくこととなっております。なお、卒業間近の12月頃には、この講義内容の理解度や定着度を測るために、発達理解度最終認定試験を行います。

本日の講義の内容は、大きく分けて3つです。
1つ目は、「生理的機能の発達について」です。「
生理的機能(※1)」とは何か、説明していただいた後に、実際にグラフを用いて子どもの身長や体重はどのように成長していくのか、説明して頂きました。
※1:生理的機能とは、体の仕組み全般のこと。

2つ目は、「運動機能の発達について」です。
おおむね0歳から、おおむね6歳までの運動機能(粗大運動・微細運動)の発達について月齢・年齢ごとに詳しく説明して頂きました。また、粗大運動(※2)と微細運動(※3)、それぞれイラストを用いて説明して頂いたことで、より具体的にイメージしながら学ぶことができました。
※2:粗大運動とは、姿勢の保持や移動運動などを代表とした運動のこと
※3:微細運動とは、手や指を使った細かく精密な動作を必要とする運動のこと

3つ目は、「原始反射について」です。
原始反射とは、新生児固有に見られる反射で、生まれつき備わった自分の意思とは、関係なく起こる反射的な反応のことです。約30種類もの原始反射があり、生後1~2か月頃から消え始め、生後6か月でほぼ消失します。
今回は以下の反射について詳しく説明して頂きました。
・非対称性緊張性頚反射
・対称性緊張性頚反射
・把握反射(手掌把握反射・足底把握反射)
・モロー反射
・探索反射(口唇探索反射)
・吸啜反射
・押し出し反射
・バビンスキー反射

また、講義内では、各項目に即しの説明の後に「考えてみよう!」という時間を設けて簡単なミニテストを行いました。

発表後に、障害児保育や保育相談支援などの授業をお持ちの平川昌宏先生より「こうして運動機能の発達を順番に確認していくことで、保育者として、次の発達に向けた遊びを考えられます。そして、運動機能を獲得することは嬉しい反面、大変になってくると思います。だからこそ、今回の運動機能の発達に関して年齢別に順に学ぶことで、どのように対応していくのかについても学べると思います。」と、ご講評をいただきました。
その後、和田先生より、「保育者のみならず、自分たちが親になった際に成長のプロセスを楽しめるように、そしてなにより、子どもと共に成長していけるように学びを深めてほしい。」とお話して頂きました。

今回の講義では、運動機能の発達についての知識が身に付いたと思います。
そして何より、TFU保育士・幼稚園課程の学生が、主体的に学びを還元しあう新たな学習スタイルが、学生間でもかなりの刺激になったのではないかと思います。
この4週間で、今まで大学の講義で学んできた子どもに関する発達について、さらに掘り下げて学べるよう、貴重な学習機会を大切にしていきましょう!

記事担当:佐々木彩