2021/07/30 保育士・幼稚園課程

教育実習(幼・小)の事前事後指導

7月30日(金)5限の教育実習(幼・小)の事前事後指導は、先週に引き続き「幼稚園実習の振り返り②」と題し、同時双方向型のオンライン授業が行われました。また前回同様、授業自体はZoomのブレイクアウトルーム機能(※1)を使用し、学生が主体となり、あるテーマに沿ってグループで話し合いを行う時間となりました。
※1:Zoomミーティングにおいて、参加者を少人数のグループに分けてミーティングを行なえる機能のこと

始めに青木一則先生より、本日の対話のテーマ説明があり、その後それぞれのグループに分かれグループワークが行われました。具体的な本日の講義の流れは下記のようになっております。

<本日の流れ>
①テーマ説明、グループ分け
②話し合い1
テーマ「遊びを通しての学び」の具体的姿とは?
③集合 メンバーチェンジ
④話し合い2
テーマ「子どもが主体となるために保育者が行うこととは?」
⑤再集合 まとめ 課題説明
⑥終了

ブレイクアウトルームに分かれた後は、ホワイトボード機能を使用して、グループの中でファシリテーター(※2)を決め、ワールドカフェ方式(※3)の話し合いが行われました。ここでは、私のグループでの話を2つずつご紹介いたします。
※2:話し合いを円滑に進める司会者のような役割
※3:カフェでくつろいでいるようなリラックスした雰囲気のもと行われる会議のこと

②話し合い1では、「『遊びを通しての学び』の具体的姿とは?」というテーマを基に、幼稚園における子どもの姿、特にどのような遊び(活動)が行われ、それによって何を経験していたのか、また、どのように学んでいたと捉えることができるのかについて話し合いました。

学生1「自分の実習園では、虫集めが流行っていました。そんな中、ダンゴムシを捕まえて遊んでいた子ども達は、「オス?メス?」という疑問を持ち、自ら手持ちサイズの図鑑を持ってきて生態を調べ始めていました。最終的には、ダンゴムシの飼育方法を調べて、プリンのカップにダンゴムシが生息できる環境を整え園で飼っていました。そこで、子ども達はダンゴムシの生態を主体的に調べ、学び、実際に飼ってみるという生態を学ぶだけに留まらず、生命についても学んでいたと思います。」

学生2「モンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園で実習を行いました。そこでは、3,4,5歳児それぞれの年齢に合わせ、モンテッソーリ教育を行っていました。穴に紐を通して繋げたり、線の間を塗ったり、積み木を大きい順に積み上げたりもしていました。こうして、指先の発達を促したり、大小の間隔を学ぶ時間を取り入れたり時間がありましたが、5歳児になると国旗や各国の文化について学ぶ時間もあり、日本以外の文化に触れた学びをも取り入れているのだと驚きました。」

②の話し合い2では、「子どもが主体になるために保育者が行うことは?」というテーマの基に、子どもの意欲を高め、主体的に行動する・考えるために保育者が行う環境構成や言葉がけとは、について話し合いました。

学生1「自分の実習園では、段ボールをバスに見立てて遊ぶ子どもたちの姿が多く見られました。そんな中、段ボールに2人で入り走ってしまうという子ども達がいたのですが、そこへ保育者が、バス停を置いて「ここからここまでは歩こう」と走る行為を止めて遊んでいる姿が見られました。また、バスに乗ることを嫌がる子ども達に「乗車券作ってみたら?」と伝えると、バスに乗らないと言っている子ども達は乗車券を作ってバスごっこの遊びに参加している姿が見られました。こうやって遊びの中に安全を守るためのルールを遊びの中で守れるような環境づくりをしたり、子どもに選択肢を与え、遊びを上手に発展させては、「子どものやりたい」を尊重させてあげたりするのが、子どもが主体的になるために大切な事なのではないかと思いました。」

学生2「夏祭りを園内で行うことになっていて、5歳児の子ども達が出店を出すことになっており、その出店の準備をするときや日常生活の中で祭りのBGMをかけたりと環境づくりをしていたり、子どもが「○○作りたい」と言うと「○○作るには何が欲しい?」と聞いて材量調達をしてきたりする保育者の姿をみました。そこから、子どもが主体的になるためにはまず、子どもの願いをどうしたら実現できるのかを一緒に考えてあげることが大事なのではないかと思いました。」

本日の講義も、幼稚園実習を終えた学生が実習を振り返る時間になりました。2回目ということもあり、話の進め方がスムーズで幼稚園実習を終えていない学生が積極的に気になることや、疑問に思った部分などを聞き、前回よりも、対話が盛り上がっていたように思います。
この2回の幼稚園実習、または本日の活動で学んだことを就職後の未来や、これから控える幼稚園実習に生かせるよう頑張っていきましょう。

記事担当:佐々木 彩