総合司会を務めた本学の草間吉夫特任教授が、2007年に木村拓哉さんと共演した映画「武士の一分」で日本アカデミー賞の助演男優賞を受賞したことなどを、映像を見ながら紹介しました。
今年6月に古希を迎えた笹野さんは、とても70歳とは思えない颯爽とした姿で登場。中2の時、大きくなったら何になるという話題になり、亡き母親がよく見ていた映画を思い出し、「スクリーンに映っている人、俳優になろう」と決心しました。俳優仲間の佐藤B作さんや柄本明さんが堂々と「役者」と言うのを聞いて、人前で「役者希望」と言えたのは23歳になってからでした。
2人が人気シリーズ「男はつらいよ」に次々と出演し、当時この映画に出演することは「ステータス、夢でした」と悔しげな表情で話しました。やがて念願の出演は叶ったものの出番はわずか。そんな時、励ましてくれたのが主演の渥美清さんでした。「ワンシーンでも腐っちゃいけない。頑張れ!」と声をかけられ、他の俳優からうらやましがられたそうです。予定された50分があっという間に近づいた最後に「(皆さんに)これからも元気な姿を見せたい。そのために精進する」とかみしめるように語りました。
座談会では、本学の大谷学長の著書「永平の風 道元の生涯」を元に2009年に公開された映画「禅(ZEN)」に出演していた笹野さんの登場シーンが映し出されました。大谷学長が「笹野さんが(道元を演じた)中村勘太郎と出会う場面は忘れられない」と語れば、笹野さんは「一番大変だったのは中国語。来る日も来る日も中国語で、口が酸っぱくなった」と思わず渋面になりました。
印象的だったのは、やはり映画についての話。「映画は空気も映す。映画には役者やスタッフの熱意が(画面の)隅に映っている」と、作品に関わる人、全員の思いを代弁しました。最後は本学の学生に「アナログをもう一度見直そう。若い人には創造力を身につけてほしい」とエールを送って、この日の90分間を締めくくり、盛大な拍手を浴びました。