2023/05/26 仏教専修科 学長室

降誕会法要に新入生1300人が参加/キャンパスライフ入門

釈尊の誕生日(4月8日)を祝う降誕会法要が5月17日、国見キャンパス1号館大教室で営まれました。

令和5年5月17日、お釈迦さまの誕生日を祝う降誕会法要が1、2、3限の3回にわたり国見キャンパス1号館大教室で営まれました。「花まつり」で有名なこの行事は通常4月8日におこなれますが、本学では「建学の精神」にまつわるリエゾンゼミⅠの講義として例年この時期に開催されています。全新入生と編入生、教職員ら計約1,500 人が3回に分けて法要に参加しました。
 千葉公慈学長先生が導師をお勤めになられて仏教専修科教職員と学生がステージ上の法要を営み、リエゾンゼミⅠの主/副担任の先生方が教室運営を担われました。今年は東日本大震災十三回忌となるため、十三回の鐘にあわせ黙祷を捧げて法要は始まります。新入生や学生代表がお釈迦様にお花を捧げ、祭壇中央に立位した誕生仏に甘茶をかける灌沐(かんもく)にも参加いたしました。その後、「禅のこころ」のテキスト『参禅要典』に掲載されている「般若心経」のページを開き、僧侶の読経に合わせて参加者全員で黙読しました。
3回の法要後、千葉学長はそれぞれ異なる法話を学生にして頂きました。そこではお釈迦様誕生にまつわる歴史的事象やエピソードを紹介したうえで、有名な「天上天下唯我独尊」の語句を現代的に講義なさいました。『ウパカ経』に由来するこの言葉は、今風に言えば「自分自身が生かされている意義を真剣に見つめなさい」ということで、「どこの大学で学んだやどの先生に習った」という議論よりも先に、「自分はどう生きたいのか」や「如何に生きるのか」に人生の価値はあるのだ、「今日の降誕会は単にお釈迦様の降誕を祝うだけではなく、多くの無くなった方のことを偲んでいく意味がある」とご自分の解釈を交えてお話しいただきました。
全学生が仏教行事に触れる機会は少ないので、新入生にとっては「建学の精神」を学ぶ良い機会になったと思われます。

「学生の声」
総合福祉学部 1年 酒井晴仁さん
今回、降誕会に参加し、お釈迦様の生誕を祝うだけでなく、学長先生から仏教についての歴史を聞けるとても貴重な体験ができました。お話の中であったシャリの話は驚き、言葉には様々な由来があると気づきました。今までこのような行事に参加したことがなかったため、今回参加出来てよかったです。他の学生も集中して参加しており、さすがと感じました。今後も福祉大生として恥じないような学校生活を送っていきたいです。

総合福祉学部 1年川上就大さん
私は人生で初めて降誕会を行いました。合掌や般若心経など全てのことが新鮮で、他大学ではできない良い経験ができました。学長先生のお話を聞いて、命がどれだけ尊いものなのかを改めて考えることができました。「母が命がけで私たちを産んでくれたこと」「度重なる偶然があった奇跡ということ」「生きたくても生きられなかった人たちがいるということ」などに気づかされました。今私がいつも通りの日常を送れているのは当たり前ではないと胸に刻み、この降誕会で得たものを自分の生き方を始め、大学生活に還元していきたいと思います。

総合福祉学部 1年 熊谷駿希さん
私は今回の花まつりを通して、命のありかたについて考えました。私はこれまでの生活の中で自分と他人のどちらが優れているのか比べてしまうことがありました。しかし、比べるのではなく、誰とも変わることのできない人間として、しかも何一つ加える必要もなく、一人一人が尊い存在であることを今回の降誕会で知りました。これからは、自分は自分であるという「天上天下唯我独尊」の精神をもって大学生活を送っていこうと思いました。

総合福祉学部 1年 黒澤陽斗さん
降誕会に参加してみて初めてこのような仏教の神聖な会で合掌をし、祈りを捧げたり全員でお経を読んだりと貴重な体験をすることができました。また、学長先生のお話から、お釈迦様は空想上の人物ではなく実際に存在していたということ、お釈迦様の誕生の歴史などを知ることができました。今まで知らなかったことを知ることができ、他にも仏教を開いた理由や他の宗教との違いなど、仏教についていろいろ調べてみたいと思いました。