「認知症の早期発見と予防」

共同研究(事業)テーマ

「認知症の早期発見と予防」を中心メニューとした、中高年者向けの健康増進(介護予防)事業パッケージの開発と市場導入

※平成21年度宮城・仙台富県チャレンジ応援基金事業に採択されています。 

主管研究部門

東北福祉大学 社会貢献センター 予防福祉健康増進推進室 (舩渡忠男 教授)

共同研究(事業)先

東北福祉大学せんだんホスピタル
 ㈱福祉工房
 ㈱脳機能研究所、
 ㈱芸術造形研究所

研究期間

平成21年12月1日から平成22年12月31日

共同研究(事業)実施理由

急激な高齢化と要介護者の増加、社会保障費の拡大

高齢化が急速に進む現代、2008年統計(総務省「推計人口・2008年10月」)では65歳以上の高齢者は2,822万人(全人口の22.1%)に達し、2013年には国民の4人に1人が高齢者になると予想されている。 さらに、高齢者のうち16.0%の425万人が要支援・要介護認定を受けているが、2001年からの5年間で138万人が増加しており、今後もこのペースでの増加が続けば、数年後には高齢者の5人に1人が要支援・要介護認定を受ける状況に至ると予想されている。
 本来はそれを支える介護サービスであるが、要介護者の急増により全国的に需要に供給が追いつかない状況となっており、社会保障費も2006年には89兆円を超えて国民所得の24%に達し拡大の一途を辿っているため、今後の量的な拡大にも現実的な制約がある。

高齢者世帯での介護負担

世帯数で見ると、2007年統計(厚生労働省「国民生活基礎調査」)では全世帯の4割にあたる1,926万世帯に65歳以上の高齢者がいるが、うち22.5%が独居、29.8%が夫婦のみであるのに対して、三世代同居は全体の18.3%に過ぎない。 この数字は、要介護者のケアにあたる家庭の基盤がとても脆弱なことを示している。近年「老々介護」や「認々介護」という言葉が生まれるほど、要介護者のいる高齢者世帯の生活は厳しい現実に直面しており、例えば「要介護4・5」認定者の約半数がほぼ終日介護を要するなど、介護家族への負担はあまりにも大きい。 

健康増進(介護予防)をサポートする仕組みの不備

その様な背景の中、ひとりひとりが出来るだけ早い時期から健康増進(積極的な介護予防)に努めること、そして同時に国の施策としてもその具体化な支援策が求められている。
 しかし現在、例えば認知症に対しては医療機関の「物忘れ外来」などを受診する、もしくは要介護認定の審査を受ける等の機会で発見されるケースが大半であり、発症後の対症療法的な対応に終始している。 また身体的な面についても、特定健康診査や人間ドック、医療機関の受診等で疾病が発見されるまでは特に意識を持たないケースが多く、これも疾病の治療という医療的対処が中心となっている。 すなわち現在は、体力や運動機能、脳機能等を含めた全体的な健康状態について、自らが予防的姿勢で積極的かつ継続的に利用できる体系的サービスが用意されていない。 

共同研究(事業)目標

  • 近年の高齢化社会の中で大きな問題となっている「要介護者の増加」への解決策として、出来る限り若年期から健康づくりへの取り組みをすること、中高年者についてはより早期から「介護予防」への自発的な取り組みが必要とされており、行政側としてはその具体的なプログラムを模索している。 今回の事業では、脳機能測定の最新システムを導入し、特に潜在ニーズが高い「認知症等の早期発見と予防」を中心メニューとした、中高年者向けの健康増進(介護予防)事業パッケージを開発する。
  • 上記パッケージは医療・介護保険など公的負担に依存しない「受益者負担型の有料会員制を基本とした事業構造」とし、当初の事業拠点(仙台市内)で開発した基本モデルをベースに、自治体及び地域医療機関と連携して県内市町村や県外への普及拡大を図る。

共同研究(事業)計画

平成21年度

脳機能測定等の健康度を測定し、その結果に対応する適切なアクティビティのアドバイスを行い、さらに効果的なアクティビティ実行の指導を行う。これを一つのサイクルとして継続的に実施する。また継続した場合の健康度の変化を、利用者が情報システムを介して簡易に確認できるシステムを構築する。 これら一連のサービスをパッケージとして会員システムで提供する。 現在の予防福祉健康増進室の会員制度「仙台元気塾」を事業基盤に、上記事業パッケージを追加し、総合的に学ぶ講座や新アクティビティを合わせて整備することにより事業を拡大し、「仙台元気塾」の利用者を3年間で3倍程度(会員数1,000名)まで、主に仙台市の住民で実現する。 

◆平成22~23年度

これまで認知症予防施策で実績のある県内自治体2ヶ所(仙北地域、仙南地域)および健診団体1事業者(仙台市内)で、行政機関及び医療機関と連携しながら同様の事業モデルの導入を図る。
 事業導入に伴い、必要な事業パッケージ(機器、情報システム、運営・サービスプログラム、必要なコンテンツや人材教育)を商品として一括提供する。 

事業構造(概念図)

ninchi
社会連携・研究
東北福祉大学研究紀要 - 研究・社会貢献
「カラオケシステム効果の調査研究」
「認知症の早期発見と予防」
大泉研究室「アルツハイマー病等の認知症の予防・治療確立をめざして」
先進ICTを活用した「高齢者遠隔運動指導・管理サービス」の研究開発
高齢者施設特化型モジュラー車いす開発
産学官連携プログラム
子ども支援プロジェクト
地域福祉研究室
文部科学省採択プログラム等
ノーベル賞候補 小川誠二特任教授
東北福祉大学科学研究費助成事業事務取扱規程
平成26年度 科学研究費補助金 交付決定一覧
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