2021/09/09 福祉心理学科

【報告】第136回心理学コロキアムが開催されました

9月8日(水)に、第136回心理学コロキアムが開催されました。昨年度、福祉心理学科に助教として着任された高木 源先生と、本学講師の柴田 理瑛先生が、話題提供を行いました。コロキアムはオンラインで実施され、30名を超える教員や大学院生、学部生が参加しました。以下に、先生方のご発表の概要を紹介します。

柴田 理瑛 先生(福祉心理学科 講師)「愛着に関する力動的心理学と発達心理学の融合」

本発表では、養育の困難な「気になる子ども」に対して、放課後児童支援員などの養育者がどのような印象を抱いているかについて調査した研究について報告しました。分析の結果、子どもに対する養育者の主観的な印象のうち、衝動性得点が高いと3.05倍、愛着不全得点が高いと1.94倍、養育者から「気になる子ども」として判断されやすいことが明らかになりました。衝動性は、養育者との愛着関係が改善することで安定することが知られています。しかしながら、どのようにして安定した愛着関係を促すのかについては、未解明の部分があります。この点を踏まえて、安定した愛着形成の支援について、ビオンのコンテナー / コンテインド理論と、フロスティッグのムーブメント理論を組み合わせた支援を行うことの重要性を指摘し、その実践的な取り組みについて紹介しました。 

高木 源 先生(福祉心理学科 助教)「解決に焦点を当てるセルフケアの開発-自然言語処理の応用を目指して-」

本発表では、解決志向短期療法に基づく双方向型のセルフケアツールに関する研究について報告しました。解決志向短期療法では、①具体的で実現可能な目標の設定と、②目標に少しでも近づく時への着目を促すことで、問題の状況を改善することを目指します。研究の結果、開発された解決志向短期療法に基づくセルフケアを支援するツールが、問題解決を促す効果を持つことが確認されました。特に、自然言語処理の技術を応用することによって、目標の具体性を73.33%の精度で、客観的に評価できることが明らかになりました。これらの成果を踏まえて、開発された解決志向短期療法に基づく双方向型のセルフケアツールが、より多くの人にとって有用なツールとなり得ることを報告しました。 
両先生のご発表後は、心理療法に関連する研究を臨床の現場でどのように応用できるか、今後の望ましい支援のあり方などについて活発な質疑が交わされ、コロキアムは盛況のなか終了しました。 

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