2023/02/16 福祉心理学科

【学び】心理検査の作成にチャレンジ / 心理学ゼミ(心理アセスメント)

福祉心理学科では、理論知と実践知を融合した『心理実践力』を身につけた学生の育成に取り組んでいます。

大関信隆准教授の3年ゼミでは心理検査について深く学んでいます。単に検査のやり方を学ぶだけではなく、その背後にある考え方や作成に至る過程についても考察をしながら学んでいます。本年度は学生自ら心理検査を作ることで、その奥深さや難しさに触れてもらいました。

学生の声

『投影法の心理検査を1から作り、データを集計・分析をするという一連の作業を初めて体験しましたが、最初は想定していなかった結果や概念同士の関連性が見つかり面白かったです。また、想定していたものとは違う結果もあり、検査を作ることの難しさや心理検査の限界を知りました。作る工程を体験したことで、実際に現場で使用される検査の背景や目的などを知ることの重要性を学びました。』

『今回の心理検査の結果を見た時に回答が一貫性のある人と、各項目毎に回答にあまり一貫性が見られない人など、タイプが様々あり、心理検査によってある特定の人物の人間性を捉えようとすることは非常に難しいことがあり、それも考えに含めた上で心理検査を活用していきたいと思いました。』

『心理検査にはネガティブなことに着目しているイメージがあり、ポジティブな面について検査してみたいと考えたことから「推し」をテーマに据えて取り組みました。検査の作成過程では、作り手の意図を間違いなく伝えるにはどうしたらよいのか、刺激を統制するためにはどうしたらよいか、など苦戦する部分もありましたが、ゼミのメンバーで協力し作り上げることができました。実際に検査を行い、分析をしてみると、ポジティブとネガティブの垣根を越えた関連を見出すことができ、回答者の一貫性に触れる経験になりました。』

『罪悪感への対処や絵文字の効果、対人場面での自己主張など、ゼミ生7人それぞれが違うテーマで投影法を作成し、初めは関連性があるとは思っていませんでしたが、それぞれの回答の背景をたどっていくうちにたくさんの関連性を見出すことができ、とても楽しかったです。1人では到底できなかった投影法作成や分析など、大関先生含め8人で和気あいあいと取り組むことができ、とても良い経験になりました。』

『心理検査を実際に作成して、イラストの選択・配置、文章などが被験者にとって余分な刺激になってしまったり、検査者が想定する意味とは異なる解釈になってしまったりすることがわかり、検査を一から作成することの難しさを改めて感じました。』

『今までは、心理検査の被験者側になることが多かったのですが、作成者側として実際に心理検査を1から作ってみる過程のなかで、どうすれば被験者がスムーズに回答できるかを考えたり、回答結果を1つ1つ分析して関連性の有無を考えたりして、新たに見えてくるものもたくさんありました。各々が興味のあるテーマを選んだので、楽しみながら取り組めたのもよかったです。今後も探究心を持って心理学に向き合っていきたいと思える有意義な経験ができました。』

『自分たちで調べたい事柄をきめ、実際に投影法という検査を作成することは、とてもおもしろい体験だったと思います。分析をする中で、現実傾向にある人は別の状況場面によっても現実的な考え方をしているということが読み取れたり、反対に予想していた傾向とは合わないという結果を読み取ることもできました。ゼミのみんなと一緒に考えることがとてもゼミらしいなと感じ毎週楽しかったです。』

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