実学臨床教育(総合福祉学部のみ履修可能)
「実学臨床教育」とは、本学の『行学一如』の教育理念を基礎として、社会福祉分野のさまざまな領域を理論(大学での講義など)と実践活動(社会福祉施設・機関などでの実践)を通し学び、「実践する力・考察する力・理論化する力」に富んだ人材を育成する本学独自の教育プログラムです。
実学臨床教育の始まり
社会福祉の現場では、マニュアル通りに動くのではなく、自分で考え判断する主体性や積極性が求められます。私たちの生活の中には解決しなければならない課題や工夫をするともっと生活が豊かになる事柄がたくさんあります。質の高い実践が求められるため、課題に目を向け気づき考え、それを理論化し一般化する能力が必要となります。それらの力を養うためには、大学において学生が講義を一方的に受講するというシステムでは難しく、学生が主体となる学び方の工夫が必要になってきたのです。
※2021年カリキュラム変更し、履修しやすい授業形態になりました。
授業科目「実学臨床教育Ⅰ.Ⅱ.Ⅲ.Ⅳ」
資格取得をめざす科目ではありません。学生が学びたいこと(課題)を、現場での体験・実践を通し、社会や社会福祉現場などで「自信をもって活躍できる基本的な力」あるいは「福祉について幅広く考える力・課題を解決する力」を身に付けることを目的としています。実学臨床教育プログラムは4年間を通し積み上げていく教育内容となっている授業科目です。実践経験を積んで専門職をめざしたい学生はもちろんのこと、資格にこだわらずに福祉現場を経験したい学生も、自身のペースで福祉現場を学び、対人援助者としての基本を身に付け卒業後の姿を模索することができます。
1・2年次
これらの経験で身につく力は、資格取得のための実習を行う際にも必要とされる力です。
3・4年次
実践力と現場での課題発見・解決能力の獲得ができます。また、対象者だけではなく、施設職員、指導教員など、実践中に欠かすことのできない立場の異なる”相手”を意識した言語行動が求められるため、コミュニケーション力などの対人スキルも身に付けることができます。さらに、その継続した実践結果を他者に発表したり、4年次では「実学臨床教育論文」としてまとめたりすることで、理論化する力を養います。
学年を超えた縦の繋がり
2022年度卒業生から後輩へのメッセージ(抜粋)
・実学臨床教育は一年一年の積み重ねで大きく成長できる機会です。自分の体験をもって学んだことは、必ず自分の糧となってくれると思います。他のこととの両立で大変だと思うこともあるかもしれませんが、その分得られることも大きいと思います。
・目に見える形で自分の成長を知ることは難しいかもしれませんが、他者から見ると成長していることがあるので自信を持って欲しいと思います。4年間続けたからこそ感じることができる達成感があるので、ぜひ仲間と励まし合いながらやり遂げて欲しいと思います。
・みなさんは実学臨床教育にどんなイメージをもっていますか?大変なイメージも間違ってないと思うしそんな時期ももちろんあります。でも、それ以上に楽しいこと、実学でしか学べない新たな発見がたくさんあります。続けるか迷っているなら絶対絶対続けてください。決して後悔することはありません。4年間続けてよかった!と思う人が1人でも増えたら嬉しいです。
・みなさんが実学臨床教育を履修しようと思った動機や興味を大切にしながら、限りある大学生活を楽しんで欲しいと思います。困った時は頼れる実学生や推進室の方に相談して、無理のない範囲で取り組んでくださいね。
・履修しようか迷ったら、ぜひ継続してみてください。大学の中だけでは出会えない人・仲間・先生。その経験は必ず糧になるはずです。
・実習を通しての学びの中に、みなさんが将来役に立つことがあるはずです。