科目別ガイドブック 2007

社会福祉学専攻

地域福祉研究

担当教員● 三浦 俊二
4単位R1・2年

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テーマ

社会福祉事業法が社会福祉法に改正され、「地域福祉」ということばが社会的に認知されたような感がある。ここでは地域福祉の推進、市区町村での地域福祉計画の策定などが義務づけられ、この分野も新たな展開をみせはじめている。そうしたなかで、柔軟な姿勢をもつとともに地域生活の変化に対して対応できなければならない。また、地域福祉権利擁護事業などがはじまり、新しい法や制度、事業などが展開している。

修士論文などを地域福祉分野で取り組もうとしたとき、テーマの設定や内容について十分に考慮する必要があろう。なぜかといえば、学問的に地域福祉という分野は新しく、なおかつ福祉全体を包括的に取り扱うこともでき、テーマの絞り込みが重要である。そうしたなかで、地域福祉を時代的な変遷のなかで段階的に捉え、問題点を絞り込み、各自の視点というものをもつことを意識して取り組んでほしい。

「地域福祉研究」の柱としては、

  1. 地域福祉の歴史的な展開
  2. 社会調査を前提とした各市区町村の地域福祉への取り組み
  3. 地域福祉計画の策定
  4. 地域福祉援助技術としてのコミュニティワークのあり方
  5. 地域福祉における生活を前提とした情報のあり方
  6. 地域社会と社会福祉協議会など福祉関係組織のあり方

の6つとする。

レポート課題

課題1・2

レポートの課題は、前記1から6のなかから2つを選択し、それぞれ論述せよ。一般論として論述してもよいし、特定の地域について事例研究として論述してもよい。

アドバイス

参考文献を活用すること。また、資料や文献については、自ら収集することに努力を惜しまないで取り組んでほしい。どのようなテーマを選択するにしてもテーマの時系列的な変化を捉え、発展的な展開を意識しておかなければならない。

参考文献

赤字=大学から送付される必読図書)

  1. 川村匡由『地域福祉計画論序説』 中央法規出版、1993年
  2. 竹原健二編『現代地域福祉論』 法律文化社、1992年
  3. 日本地域福祉学会地域福祉史研究会編『地域福祉史序説』 中央法規出版、1993年
  4. 小田兼三・清水隆則監訳『コミュニティ・ソーシャルワーク』 川島書店、1997年
  5. 平野隆之・宮城孝・山口稔編『コミュニティとソーシャルワーク』 有斐閣、2001年
  6. 真田是『地域福祉と社会福祉協議会』 かもがわ出版、1997年
  7. 岡村重夫『地域福祉論』 光生館、1974年
  8. 森本佳樹『地域福祉情報論序説』 川島書店、1996年