科目別ガイドブック 2007

社会福祉学専攻

地域福祉演習

担当教員● 三浦 俊二
2単位SR1・2年

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テーマ

日本における地域社会を捉える視点としての「コミュニティ」の考え方についてあらためて考えていきたい。そして、地域生活を支える部分としての地域計画(総合計画や福祉計画)のあり方を議論したい。今年度は下記の3点を中心に演習を進めていきたい。

  1. 地域福祉の前提となる地域社会をどう捉えるか。
  2. 地域福祉計画策定に向けて、地方自治体はどのような考えをもって取り組んでいるか。
  3. 地域福祉を推進する組織のあり方

スクーリングの事前課題

参考文献にあげたなかには少し古い文献もあるが、コミュニティの考え方について、歴史的な展開について理解を深めてほしい。地域福祉の理念を前提により深く、具体的な地域社会への理解が必要であり、行政や社会福祉協議会の取り組みを理解しておくことが望ましい。最初のスクーリングまでに市町村の総合計画や福祉計画、社協の事業計画などを手元に所持していることが望ましい。

スクーリングの事後課題

課題1

自治体や社会福祉協議会のもつ機能について考察する。

課題2

自治体の総合計画や社会福祉協議会の事業計画などから、それぞれの町の地域福祉的側面からみた現況と展望を考察する。

アドバイス

地域福祉の分野は、社会調査を前提としてより具体的に地域社会への理解が必要である。社会資源の配置など市町村ごとに異なり、その独自性の把握が重要である。その意味では各市町村の同質性、異質性などを演習において議論し、それぞれに特徴を理解していかなければならない。

このことを意識し、演習は集中したスクーリングを実施せず、各自の勉学の進捗状況に合わせて、時期を分散して開催することを考えている。修士論文の作成を意識し、多くのレポートを作成してほしい。

参考文献

赤字=大学から送付される必読図書)

  1. 地域福祉権利擁護事業の基盤整備に関する調査研究委員会編『地域福祉権利擁護事業推進マニュアル』 全国社会福祉協議会、2001年
  2. 奥田道大『都市コミュニティの理論』 東京大学出版会、1983年
  3. 松原治郎『コミュニティの社会学』 東京大学出版会、1981年
  4. 平野隆之・宮城 孝・山口 稔編『コミュニティとソーシャルワーク』 有斐閣、2001年
  5. 各自が住んでいる市町村の総合計画、福祉計画等があれば購入または取り寄せて、内容を吟味する。