2026年9月15日(火)、国見キャンパスにて第145回心理学コロキアムが開催されました。本年度から本学に着任された内山博之先生(司法・犯罪心理学)と、齋藤五大先生(実験心理学)に、それぞれの研究についてご講演いただきました。
以下に、発表の概要を紹介します。
『刑務所の秩序は何によって支えられるのか』内山 博之 先生(福祉心理学科 講師)
刑務所での実務経験から生まれた問いを、心理学の視点から明らかにしようとした研究についてご発表いただきました。「刑務所では、規則を厳しく定めれば、規律や秩序は守られるのか?」という問いを出発点として、規則や管理だけでなく、職員による公正な対応が、受刑者の反則行為の少なさや、工場・集団内で協調して過ごそうとする姿勢とどのように関係するのかを検討された研究について紹介されました。発表後には、矯正施設における調査の可能性や、臨床心理学的な観点からのアプローチなどをめぐり、活発な意見交換が行われました。
『セルフタッチ錯覚:身体錯覚から身体知覚を理解する』齋藤 五大 先生(福祉心理学科 助教)
身体錯覚のひとつとして、自分で自分の身体に触れているように感じる現象を取り上げ、その仕組みについてご講演いただきました。実験参加者が両手を背中に回し、片方の手で実験者の手に触れると同時に、もう片方の手を実験者に触れられると、実際には自分の手同士が触れていないにもかかわらず、自分で自分の手に触れたように感じ、さらに指や腕が伸びたように感じる錯覚が生じることが紹介されました。こうした身体錯覚を手がかりとして、私たちが自分の身体をどのように知覚しているのかについて、研究の知見を交えながらお話しいただきました。
第145回の心理学コロキアムには、教員や学生約20名が参加しました。それぞれの発表後には活発な質疑応答が交わされ、盛会のうちに終了しました。