2026年度前期の最後の授業日に、交換留学生との授業「異文化コミュニケーション」、熊谷ゼミの「リエゾンゼミⅡ」「リエゾンゼミⅢ」の受講生たちが、芹沢銈介美術工芸館にて学習活動を行いました。
多くの交換留学生も受講する「異文化コミュニケーション」の授業では、日本文化を知る一環として、また、熊谷ゼミでは普段テーマとしている異文化理解の観点から、日本の先住民族であるアイヌの歴史や文化について講義で学びました。その後、アイヌの人々が育んできた独自の文化や伝統、歴史的背景について学んだ後、実際に美術館を訪問し、アイヌの工芸品を鑑賞しました。
展示された工芸品を前に、学生からは「これ、知ってる!」といった喜びの声が上がる場面もありました。学習の過程で得た知識を、実際の工芸品を目にすることでより具体的に捉えることができ、アイヌ文化への理解をさらに深める機会となりました。
学生たちは、アイヌの人々の手による工芸品の素材や意匠、技法などにも注目しながら鑑賞し、教室での学びと実物を通した学びを結びつけていました。美術工芸館の学芸員の先生による展示品の解説を受けた後、多くの学生から絶えず質問が上がり、さらに詳しい解説を受けて深く学ぶことができました。
今回の美術館訪問を通して、文化を「知識として学ぶ」だけでなく、実際に文化的資料に触れることの大切さを実感することができました。
リエゾンゼミⅡ 受講生
「これまで中高でアイヌ民族について学んできたが、実際に使用されていたものを見る機会は初めてだったのでとても面白かったです。展示物の一つ一つにアイヌ民族の想いや生活の特徴などを読み取ることで、教科書や資料だけではわからないアイヌ文化を体感することができ、とても貴重な体験となりました」
リエゾンゼミⅢ 受講生
「自然界の動物をモチーフとした作品や装飾が数多く見られ、万物に神が宿ると考えるアイヌ独自の信仰心や、自然と共に生きる精神性が豊かに表現されていると感じました。展示を通じて、アイヌ文化が持つ美意識の高さや、身近な生き物への深い敬意を直に感じ取ることができ、新たな視点から伝統文化への理解を深める貴重な機会となりました。この学びを今後の考察や活動にも生かしていきたいです」
異文化コミュニケーション 受講生
「煙草入れやゴザ、羽織など細やかな職人技術が施されていると思いました。また、魔除けのために家紋のようなものを袖や襟、背中などの至る所に施したり、家族の安全を祈願したりする心を感じることができました。また、クマを捧げる儀式に使われる道具や様式が神道にもある神事と同じだなと思いました。使っているものは違えど形が似ていて、おそらく意味も同じなのではないかなと様々なことを考え、想像することができました」
交換留学生
「工芸館を通じてアイヌの伝統工芸や生活文化に触れ、作品の一つひとつに彼らの自然観や暮らしの知恵が宿っていると感じました。単なる昔の文化として見るのではなく、今も生き続けている民族の文化であることを実感しました。展示を見て、文化を守り伝承する難しさと、多くの人に正しく知ってもらう大切さを強く感じました」
