TA・RA・SA・メンターの活用

取組の内容

<ティーチング・アシスタント(以下:TA)による学修支援>

・主として通学課程の大学院生(一部学部生)が心理学実験・研究法のスクーリングで、TAとして実験機材の使用指導、実験レポートの書き方指導、 統計ソフト使用時のパソコン操作補助を行っています。また、カウンセリング系のスクーリングにおいて、小グループに分かれてワークを 行う際のファシリテーター(ワークを円滑に進めるための進行役)としてサポートを行っています。

<障害をもつ学生へのサポート>

・主に聴覚障害学生へスクーリング時のノートテイクを通学課程の学部生・大学院生が行っています。現状では、本学でのスクーリング開講時にのみ対応しており、 通学課程の試験期間や長期休暇中には対応できない場合もあります。

<通信教育部卒業生によるサポート>

・通信教育部の入学希望者や学生に対し、学習や実習における不安を取り除くため、通信教育部で学んだ卒業生がその経験を活かし 相談を受ける機会を設けています。これは、スクーリングやガイダンス時に本学または地方会場(札幌・青森・盛岡・秋田・東京など)で 行っています。

詳細・関連サイト

取り組みの目標

<3つの目標をもって取り組んでいます>

・心理学実験・研究法・カウンセリング演習など学生が初めて学ぶスクーリングを円滑に進め、「データにもとづいて考察を行い、客観性を重視する科学としての心理学の 考え方を理解すること」「カウンセリング系のグループワークを通じて傾聴技術を高め、支援者としてのエンパワメント力を身に付けること」を目標としています。
・聴覚障害をもつ学生に対し、可能な範囲で学習支援を行い、あらゆる学生が平等に学ぶ機会を持てる場を提供し、ノーマライゼーション実践の社会実現へ貢献することを 目標としています。
・卒業生の協力を得ることでより親しみやすく、きめ細やかな学修サポートを実践し、入学生・在学生の学習の円滑な開始・継続支援を目標としています。

取り組みについての検証と評価

<TAによる支援>

・担当教員よりも学生側から距離の近いTAは何でも質問しやすい存在となり、実験やカウンセリング科目で学生のレポート提出や授業参加が活発になっています。 また、教員とTAの複数の目での見守りが可能となることで、講義内容の正しい理解を学生に促すことが可能となっています。通信教育特有の点としては、学生同士が スクーリングで初めて顔を合わせる場合が多いため、TAがグループ・ワークのファシリテーターの役割も担っています。また、TAとして対応する大学院生 (一部学部生)の成長・学修の場にもなっています。

<障害をもつ学生へのサポート>

・障害をもつ学生に対してノートテイクなどの配慮を行い、学生自身の大きな努力の結果、無事卒業を迎え、社会で活躍されている方もいます。今後も、学内の 「障がい学生支援室」との連携により幅広い支援を行えるよう検討しています。

<通信教育部卒業生によるサポート>

・卒業生による学修サポートを行うことで、在宅学修のための具体的なノウハウを身につけることが可能になっているほか、 キャリアモデルとして重要な役割を担っています。

取り組みを通した学生の成績評価

<TAの活用>

・学生からは「心理学研究や実験は難しいものだと考えていたが、先生やアシスタントがサポートしてくれて、何とか取り組むことができた」などの感想が多く聞かれています。 TAが入る科目は実験など初学者が不安を感じる科目が多いものの、スクーリング・アンケート結果によるスクーリング満足度は平均3.28点(満点4.0)となっており、 多くの学生がほぼ満足してスクーリングを終えることができていることが言えます。

<障害をもつ学生へのサポート>

・聴覚障害を持つ卒業生からは「入学時は不安でしたが、卒業までたどり着くことができました。ノートテイクや実習での配慮など、これほど自分の居場所を感じたことは ありませんでした」との感想が聞かれています。

<通信教育部卒業生によるサポート>

・学生からは「卒業後活躍されている先輩と実際に話せる機会はほとんどないのでよい機会になった。学ぶことができる点がたくさんあった」との感想が聞かれています。 教職員ができないサポートを補完し、より効果的な学修支援へつながっていると考えています。