学修についての評価 (大学ポートレート)
学修ルーブリック
取組の内容
<レポートの学修達成度を質的・客観的に評価し、学修支援に活用>
・通信教育の主な学修方法であるレポート(ただし論述式レポートのみ)において、「学修ルーブリック評価(学修達成目標に準拠した評価)」を導入しています。
評価項目として、題意把握、内容理解、論理構成、考察力、表現・文字の正確さ、引用・出典明示、現実との関連づけの7つを掲げています。これらに対し、教員は
A(十分に満足できる状態と判断される)・B(おおむね満足できるものと判断される)・C(努力を要するものと判断される)の3段階の評価を行います。
・これらの評価により、レポートの質の具体的な評価が可能となるほか、在宅学修における学生と教員との重要なコミュニケーションの1つとなり、学生と教員が共通認識の
もとに何をどこまで学修できたかが明確化されるメリットがあります。
・客観式レポートや一部の論述式レポートにおいては、ルーブリック評価は行っていません。
詳細・関連サイト
取り組みの目標
<3つの目標をもって取り組んでいます>
・レポート学修に学修ルーブリック評価を用いることで、レポートの定性的な評価を行い、学生と教員が共通認識のもとに
レポート学修に求められる学修達成度を明確にしています。
・学生それぞれのレポートの問題点、通信教育における学修達成度の見えにくさを改善させることで、今後の学修の課題を学生自身が気づくようにしています。
・レポート学修を通じて、卒業する方が「ディプロマ・ポリシー」を達成できることを目標にしています。
取り組みについての検証と評価
<レポート学修に求められる学修達成度を明確にすることについて>
・題意把握、内容理解、論理構成、考察力、表現・文字の正確さ、引用・出典明示、現実との関連づけの7つの項目の意味は、『学習の手引き』6章などで明示しています。
各科目において求められる内容の個別の明確化はルーブリック評価ではありませんが、『レポート課題集』で明示しています。
<今後の学修課題を学生自身が気づくようにすることについて>
・通信教育部のレポートの添削指導において、教員間のバラツキは今後の課題として、さらに学生自身が不足していることを気づかせるような指導は望まれると考えています。
<レポート学修を通じた「ディプロマ・ポリシー」の達成について>
・「ディプロマ・ポリシー」の「知識・理解」面は「題意把握、内容理解」が、「汎用的技能」面は「論理構成、表現・文字の正確さ、引用・出典明示」が、「統合的な学修経験と
創造的思考力」面は「考察力、現実との関連づけ」が主に相当していますが、レポート学修を通じて、学生が全般的な能力を向上させていることはまちがいありません。
取り組みを通した学生の成績評価
<学修達成度明確化・学修者自身の気づき>
・通信教育におけるレポート学修において学修ルーブリック評価を用いることで、学生からは「学修において自分の未熟な部分がわかりやすい」「レポートが通信教育での
学びのなかでの数少ない先生とのやりとり。コミュニケーションのひとつだと考えると、レポートの辛さが軽減した」などという意見が聞かれています。学修ルーブリック評価と
ともに教員からのコメントにおける評価も併用していることも、おのおのの学修評価への理解がスムーズになる手立てとして役立っているものと考えられます。
<「ディプロマ・ポリシー」の達成>
・卒業生からは「レポートを仕上げるため、課題に対して様々な角度から考えたり、いろいろな文献や自分の体験を通して答えを見つけていく過程が、仕事や家庭での様々な問題に
対して対処する方法に通ずるところがある。学びから得た知識が人生や人間関係における幅を広げるのに役立っているように思う」などの意見が聞かれており、レポート作成・評価を
通して質の高い学修を得られた様子が伺えます。