生涯学習

取組の内容

<「学び」の意義と生涯学習>

・通信教育部では、主に社会福祉学・心理学が学べます。18歳から80歳まで平均年齢39歳の学生が3600名学んでいます。入学目的として資格取得で自身のスキルアップや 利用者の福祉の向上に役立てることを目的とする方はもちろん、生涯学習の機会として入学される学生もたくさんいらっしゃいます。
・入学にあたって筆記試験を設けておらず、学費も低額に抑えています。
・高齢者福祉論や生涯発達心理学を学ぶことで自身や家族の来し方、行く末に思いをめぐらせたり、社会福祉援助技術やカウンセリングを学ぶことでまわりの人間関係に 役立てる考え方を身につけたり、児童・家庭福祉論や公的扶助論を学ぶことで社会福祉制度のあり方について考えるきっかけにできる科目があります。
・学ぼうとする他の社会人学生との雑談・交流も刺激になります。
・「学び」の中で自分以外の異質なもの(他者・学問・価値観)に触れることで自己覚知を深め、自分のおかれた 社会や福祉について考える視野をもつことは、すぐに役立たなくても、みなさんの今後の充実した人生に きっとよい効果をもたらすでしょう。

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取り組みの目標

<5つの目標をもって取り組んでいます>

・生涯学習機関として大学教育を希望する方を広く受け入れることを目標にしています。
・学生が、自分以外の他者や学問との対話を通じて幅広い見識をもち、さまざまな価値観を理解する人間として 成長することを目標にします。
・学生が、学びによる自分との対話を通じて、自己覚知自己の確立に至ることを 目標にします。
・学生が、「学び続けることの大切さ」に気づき、「自分の人生をよりよいものにする」、「学んだことを通じてまわりの人を幸せにする」、 および「純粋に学ぶことを楽しむ姿勢、すぐに役立たないことを学ぶ姿勢も大切にすること」を目標にしています。
・学生が自分で考える力・実践する力をはじめとする学士力を身に付けるとともに、大学教職員が社会人学生の問題意識に触発され、新たな研究教育につなげて地域貢献を 行うことにより、震災復興をはじめ、東北の地や日本の社会・国際社会をよりよいものにすることを目標にします。

取り組みについての検証と評価

<生涯学習機関として広く学びの場を提供>

・入学者の7割が資格取得希望ですが、「カリキュラムや学べる内容に惹かれて」入学した方も3割います。今後も本学の開設目的や学べる内容を広く周知し、幅広い 年齢層の学生が入学できるようにしたいと考えています。

<他者・自己との対話・学び続けることの大切さ>

・卒業生アンケートより「学習をしていて楽しかった・面白かったことはあったか」の問いに約88%が「あった」と答えています。学びの中で「知る」喜びや新たな 自分の発見、学友との出会い、多くの体験ができたことがわかります。
・大学での学びをしっかり吸収し、自分自身の人生の物語を豊かにしている学生・卒業生は枚挙にいとまがありません。

<学生・大学双方の成長と地域貢献>

・地域の福祉ニーズを汲み取り介護保険以外のサービスを実現させている方、傾聴の会のボランティアを通じて独居老人訪問をされている方等、卒業生は各地で地域貢献を されています。
・本学教員からも、通信教育部の学生から教えられることもあるというコメントがあり、今後も学生・大学双方の成長につなげていきたいと考えています。

取り組みを通した学生の成績評価

<熱心な学びの姿勢>

・教員からは、通信教育部の学生について「問題意識が高く、意欲的な学びをしている」「自分の考えを 率直に述べることができる」「目的意識がはっきりしており、一生懸命さが伝わってくる」など積極的な学びの姿勢を高く評価する意見が聞かれています。
・一方で、教科書によるレポート学習について「単なる整理に終わってしまっている学生がいる」「言葉の本当の意味を理解していただいていない」など通信教育という 隔たりのあるなかでのもどかしさを感じている教員からのコメントもあります。
・学生からは、「歳を重ねてから何かをはじめることは勇気が必要だったが、学費も安く、入学のためのハードルがそれほど高くなかった。 思い切って入学してよかった」「目的をもって勉強することの楽しさや他人に評価される喜びも、この年齢になったからこそ 理解できるものだと感じた」などの感想が聞かれています。また、「家族を介護した際の対応や身近な死の体験を整理できた」などの声も聞かれ、豊かな人生経験と学びが相まって、 学生それぞれのライフイベントへの意味づけとしても機能しているものと考えられます。