学修成果のフィードバック

取組の内容

<レポートのやりとりは通信教育の醍醐味>

・通信教育部での学修成果のフィードバックとして、学生と教員とのレポートのやりとりがあげられます。論述式レポートでは 学修ルーブリック評価(学修達成目標に準拠した評価)とコメントによる評価を併用し、教員の評価の内容を具体的・定性的に伝える工夫を行っています。 このことにより、学生それぞれの学修の成果を振り返る機会となり、ただの単位修得に留まらない、さらなる学びへの動機づけとして機能しています。
・課題にもよりますが、添削指導において、個々人のレポートの書き方の特徴を把握し、その特徴のよいところを生かし、悪いところを修正するようなコメントがなされます。 さらに、レポートの全体的構成や意見の展開の仕方、客観的記述と主観的記述の区別など、学術的レポートとしてのレベルに達するまで、教員も学生も満足できるまで、 やりとりを繰り返して完成度を高めます。
・web学修システムの「TFUオンデマンド」では教科書やスクーリングで学んだ知識を確認するレポート課題の自動採点が可能です。 解答後学生自身が採点ボタンを押すことで即時のフィードバックが得られます。

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取り組みの目標

<3つの目標をもって取り組んでいます>

・論述式レポートのやりとりを通じて、①レポート課題に即した論述ができる、②学修内容を自分の言葉でまとめることができる、③学修内容を発展させて自分の意見や 考えを述べることができる、④学修内容を活用して現実問題の解決の糸口を探ることができる、ようになることを目標としています。
・「TFUオンデマンド」によるレポート課題では、正誤だけではなく誤った問題は「解説」を見ることがフィードバックと位置づけられており、自らの誤りを自身で確認し、 復習に役立てていただくことを目標にしています。
・学修成果のフィードバックによって、学生が学ぶ意欲を維持・向上させることを目標にしています。

取り組みについての検証と評価

<フィードバックの満足度>

・論述式レポート添削指導についての満足感を尋ねた学生アンケートでは、「一生懸命仕上げたレポートにコメントや評価をいただけるのはありがたいし、自分のためになる」 「レポートで自分の考え、学びが評価され、コメントを先生方からいただけるととてもハッピー」「再提出になったレポートへのアドバイスでどこが悪かったのかわかり、 2回目に合格することができた」という満足な方も多いですが、「コメント量が先生によって、かなり違う」「“可“の場合、何がたりなかったか教えてほしい」 「先生も忙しいと思うが、もっと色々なことを書き込んでいただけたらと思う。レポート返却後の勉強も大切だと思うので」「レポートの戻りが遅い」などの声もあり、 改善の方策を検討する必要があります。

<フィードバックの教育効果>

・レポート課題や科目修了試験への難しさをあげる感想もありますが、フィードバックにより自分自身の考えを客観的に見ることができるようになった、幅広い知識を 得ることにより、多様な価値観を理解することができるようになった、自分に対する自信がついたといった感想が多数寄せられています。

取り組みを通した学生の成績評価

<フィードバックによる学生の成長>

・教員から〜最初はレポート課題の範囲を逸脱した内容で、レポートというよりもエッセイと言った方がふさわしいものであったとしても、次第に自分の意見を客観的に記述でき、 また、それを人に納得させる方法を用いることができるようになっています。最終的には、理論的で主張の提示方法もスムーズな完成度の高いものが提出されています。
・教員から〜レポートの講評を通して学生とコミュニケーションをもつことにより、資料から必要な情報を要約する力や物事を客観的に捉えて整理し、現実の問題あるいは 身近な問題と関連づけて考察できる力が身についていることを実感しています。

<やる気の維持・向上>

・卒業生からは「先生の評価コメントでやる気が出た」、「レポートは卒業後も大切に保存して、仕事の励みにしている」などの意見が聞かれています。
・卒業式の日に「レポートがいつ返ってくるかとポストを覗くのが楽しみであった」「卒業後それがなくなるのかと思うと少し寂しい」というコメントをいただくこともあり、 学ぶ意欲の向上に役立っていることを痛感します。