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社会福祉学科

「大変」を「データ」で解決する—介護現場の未来を考える特別授業を実施しました

2026年7月13日(月)、株式会社最中屋の皆様を講師にお迎えし、介護現場におけるICT・データ活用をテーマとした特別授業を実施しました。

講師による講義の様子
講師による講義の様子
今回の授業テーマは、「『大変』を『データ』で解決する—専門性×ICTで挑む現場改革の技術」です。
介護現場では、「忙しい」「人手が足りない」「業務が大変」といった声が聞かれることがあります。しかし、「大変」という感覚だけでは、その原因をチームで正確に共有し、具体的な改善策を考えることは容易ではありません。
授業では、現場の「大変さ」を主観的な感覚だけで捉えるのではなく、業務にかかった時間や業務が集中する時間帯などをデータとして可視化し、客観的な事実に基づいて課題を捉えることの重要性について学びました。
 
タイムスタディアプリ「ハカルト」を体験する学生
タイムスタディアプリ「ハカルト」を体験する学生
後半のグループワークでは、特別養護老人ホームの5日間のタイムスタディデータを用いて、現場の課題分析に取り組みました。
学生たちは、時間帯別の業務量や、直接介護・間接介護の内訳を示したグラフを読み取り、データから確認できる客観的な事実、そのような状況が生じている原因の仮説、業務手順や役割分担、ICT活用による改善策について意見を出し合いました。
データを読み取り、課題を検討するグループワークの様子
データを読み取り、課題を検討するグループワークの様子
例えば、入浴介助と食事介助の時間が重なっていること、介護職が配膳や記録などの周辺業務に多くの時間を費やしていることなどに着目し、入浴時間の見直し、業務の分担、記録方法の改善といった具体的な提案が出されました。
発表では、同じデータを見ていても、グループごとに異なる課題や改善策が提示されました。学生たちは、データを根拠に自分たちの考えを説明するとともに、他のグループの発表を通して、多角的に現場を見ることの重要性を実感していました。
グループで検討した内容を発表する学生
グループで検討した内容を発表する学生
今回の授業を通して学生たちは、データは特定の職員を評価したり、責任を追及したりするためのものではなく、チーム全体でよりよいケアの仕組みを考えるための「共通言語」であることを学びました。
授業の中では、
「業務改善は、『優しさ』の量を増やすために行う」
というメッセージも示されました。

移動する時間、迷う時間、同じ内容を何度も記録する時間などを見直すことは、単に仕事を楽にすることが目的ではありません。業務を改善することで、利用者一人ひとりと向き合い、声をかけ、話を聴く時間を生み出すことにつながります。

ICTやデータは、介護福祉職の専門性に代わるものではなく、専門職としての「気づき」や「優しさ」を、より発揮するための手段です。

これから介護福祉の現場を担う学生にとって、データを活用しながらチームで課題を発見し、よりよい支援の仕組みを考える貴重な機会となりました。

学生からは、『介護現場の忙しさを感覚だけでなく、データによって客観的に捉えられることが分かった』『業務を可視化することで、個人を責めるのではなく、仕組みの改善につなげられると感じた』といった感想が寄せられました。また、ICTの活用は単なる業務の効率化ではなく、利用者一人ひとりと向き合う時間を増やし、より質の高いケアにつながるという学びが得られたようです。今後の実習や将来の介護現場で、データを活用しながら広い視野で課題を捉えていきたいとの声も多く聞かれました。

株式会社最中屋の皆様、このたびは実践的で学びの多い授業を実施していただき、誠にありがとうございました。

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